百瀬莉緒
ジャイアントガール!ジャイアントガール!ひなたちゃん、応答なさい!
百瀬莉緒
…反応無し。信号も消えたわ。
高坂海美
そんな…
百瀬莉緒
バカな子。巨大化を解いて逃げれば良かったのに、私達を守ろうだなんていいかっこするから…
高坂海美
そんな言い方っ!
百瀬莉緒
言ったでしょう、もう負けよ。私達に残った道はもう大人しく降伏するか、悪あがきするかだけ。
高坂海美
…だったら、私は悪あがきしてやる。デストルドーの思い通りになんてならないよ、絶対。
百瀬莉緒
…駄目よ、それは認めないわ。
高坂海美
え?
百瀬莉緒
海美ちゃん。人々を守る事が、私に課せられた使命なの。
百瀬莉緒
全面降伏するわ。私達の命を差し出す代わりに、ここの人達を助けてもらうよう交渉する。
高坂海美
ネクスト、そんな!デストルドーがそんな交渉に応じると思うの?
百瀬莉緒
だったらどうしろっていうの、私達が今ここで戦った所で無駄死にだわ。
高坂海美
やだっ!そんな事、絶対に認めない。たとえ1人になったって、私は最後まで戦う!
百瀬莉緒
…海美ちゃんならそう言うと思ったわ。私の負けね。
百瀬莉緒
分かった。出撃なさい、あとの事は私に任せて。敵の侵攻を防いでちょうだい、いい?
高坂海美
了解!よーし、キネティックパワー・発動!高坂海美、出撃します…
高坂海美
……がっ!?う、動けない…ネクスト?
百瀬莉緒
ごめんね海美ちゃん。本当にごめん。もし来世があるのなら、そこで償うから。
高坂海美
ネクスト、そんな…
百瀬莉緒
…聞こえるかしらデストルドー。マイティーセーラーズ隊長代行の百瀬莉緒よ。
百瀬莉緒
ええ、この基地は明け渡すわ。それから、生き残ったセーラーズ達も皆。だから…
百瀬莉緒
…それでここの人達は助かるのね?分かったわ、今基地へのルートを送る。
高坂海美
ネクスト…
エミリー
シュショウなココロガケですネ。指揮官として立派な選択デス。
百瀬莉緒
あなたに褒められても全然嬉しくないわ。それより約束は守ってもらえるんでしょうね?
エミリー
約束?oh、ソウデシタ。
エミリー
言われたトオリ、あなた達の命と引き換えに、ここにいるニンゲンは皆殺しにシマース。
百瀬莉緒
なっ!?ちょっと、それじゃあまるっきり逆じゃない。私達の命と引き換えに…
エミリー
oh、日本語はムズカシイデスネ。私よくワカリマセン。
エミリー
ソレナラそうきちんと伝えて欲しかったデスネ。モウニンゲンの処刑は始まってマース。
百瀬莉緒
な、な、な…
エミリー
フフ。ヨカッタデスネ、マイティーセーラーネクスト。死ななくてホッとしたデショウ?
百瀬莉緒
おのれぇぇぇぇぇっ!
エミリー
ha!
百瀬莉緒
げふっ!?
エミリー
あなたハここでは殺しマセン。今日の事、ゆっくり思い出させテアゲマス。
エミリー
罪の意識を感じナガラ、頑張って生きてクダサイ?
百瀬莉緒
ううっ。ちくしょう、ちくしょう…
高坂海美
(…まだ身動きが取れない中、2人のやり取りを見ながら私はただ、ぼんやりと考えていた。)
高坂海美
(これは一体何なのか。どうして、こうなった。どこで、私達は間違った?)
高坂海美
(答えが見つかる事はあるのだろうか。そして、見つかったとして、それでどうなるのか…)
高坂海美
(そんな事はどうでもいい。ただひたすら、その事だけが頭の中にあった。)
高坂海美
(ファーストの気持ちが、今なら分かる。どうして、どうして。)
エミリー
…知りたい、デスカ?
高坂海美
えっ?
エミリー
コタエ、知りたいデスカ?
高坂海美
…ほっといてよ。それよりさっさと殺したら?
高坂海美
(そう。もうどうでもいい事だ。私達は敗れたのだから。)
高坂海美
(続く)
(台詞数: 50)