北沢志保
(スラァ…)
矢吹可奈
はぁ…今日も志保お嬢様は素敵だなぁ…。
北沢志保
ん?あれは…
矢吹可奈
わっ、目が逢っちゃった。
北沢志保
ごきげんよう。たしか…可奈ちゃん…だったかしら?
矢吹可奈
は、はいぃぃ!可奈でございます、志保お嬢様!
北沢志保
ふふっ、そんなにかしこまらなくてもよろしくてよ。
矢吹可奈
あ、あの…志保お嬢様はどうして私のことを知っていたんですか?
北沢志保
もちろんよ。毎日物陰から私のことを見ていたあなたのことぐらい知ってるわ。
矢吹可奈
あぅ…気付いてたんですね…
矢吹可奈
その…私、志保お嬢様みたいな人に憧れていて…
北沢志保
あら、嬉しいことを言ってくれるわね。
北沢志保
そうだわ。今からちょっとした会議があるんだけど、もしよろしければあなたも一緒にどうかしら?
矢吹可奈
私もご一緒してもよろしいんですか!?
北沢志保
えぇ、もちろんよ。
矢吹可奈
ありがとうございます!
北沢志保
では一緒に参りましょうか。
矢吹可奈
はい!
北沢志保
______________
北沢志保
お待たせしたわね。海美副会長。
高坂海美
遅いよ志保会長!珍しく私が早く来てあげたのに会長が遅刻してどうするんですか?
北沢志保
あなたは普段から遅刻しすぎなのよ。それぐらい大目にみなさい。
矢吹可奈
(うわぁ…あれが海美副会長かぁ…美しいなぁ)
高坂海美
おや、そこにいるのはもしかして…。
北沢志保
前に話した可奈よ。今日はこの子も一緒に参加するからよろしくね。
矢吹可奈
可奈と申します。今日はよろしくお願いします。
高坂海美
あはは、そんなにかしこまらなくてもいいってば。私、堅苦しいのは苦手なんだ。
北沢志保
そういうことよ、もっと楽にしなさい。
矢吹可奈
はい、わかりました。
北沢志保
それでは今日の会議を始めます。(キリッ)
矢吹可奈
(やっぱり間近で見る志保お嬢様はかっこいいなぁ)
北沢志保
今日の議題はこれよ。
北沢志保
『1年A組の環ともっと触れ合うためにはどうするか?』
矢吹可奈
……ん?
高坂海美
ここはやっぱり一緒に遊んであげるのが良いと思うんだ。
北沢志保
待ちなさい、海美副会長。ここはお嬢様学校よ。
北沢志保
環のような活発な子と一緒に遊んでしまうとお淑やかなイメージが崩れてしまうわ。
高坂海美
じゃあ会長は何か良いアイディアとかあるんですか?
北沢志保
ふふっ、私が何の策も用意してないと思って。
北沢志保
この学校はお嬢様学校…そして環はその中でもちょっとした問題の生徒よ。
北沢志保
ということは私達が手取り足取り指導しなくちゃいけないのよ。
高坂海美
なるほど!指導するフリをして環と触れ合おうってことなんだね。
北沢志保
フリじゃないわ、これはちゃんとした指導よ。
北沢志保
いわば教育。触れ合うことは仕方ない事よ。
高坂海美
さっすが会長だね。よし、その案でいこうよ!
矢吹可奈
………。
北沢志保
どうしたの可奈?どこか具合でも悪くなったかしら?
矢吹可奈
…今までのイメージが崩れて幻滅したんですよ。
(台詞数: 48)