人見知り勇者と口先魔王 第53話の4
BGM
おまじない
脚本家
不明
投稿日時
2017-01-15 11:46:35

コメントを残す
矢吹可奈
「ちょとつもーしん♪もーもーしーん♪」
エミリー
「なんとも……個性的な唄ですね」
矢吹可奈
「え?そ、そうですか?」侍女(タタタ)「た、たいへんです!」
エミリー
「何事ですか?」侍女「その……鬼ヶ島へ調査に行っていた者達が戻って来たのですが…」
エミリー
━━━━━━
エミリー
「こ、これは…」怪我人達「ぐ…」「ぅぅ…」「ぃ……っっ…」
高坂海美
「あ、エミリー!ちょっと手伝って。私一人じゃ手が足りないよ」
エミリー
「そうですね、手分けして治療に当たりましょう」
矢吹可奈
「はわわ……わ、私もお手伝いします!」
矢吹可奈
━━━━━━
エミリー
「それにしても、全員が負傷して帰ってくるとは……いったい何が…?」怪我人A「それが…」
矢吹可奈
怪我人B「やたら強い銃士(ガンナー)の女が島を占拠していて…」カナ「え…?」
高坂海美
「銃士の女…?」怪我人C「たしかシトとか名乗っていたような…」
エミリー
「使徒…!?」怪我人D「シホじゃなかったか?」怪我人E「シトのシホって言ってたと思う」
矢吹可奈
「シホちゃん!?シホちゃんがどうして…」
エミリー
「お知り合いなのですか?その使徒と…」
矢吹可奈
「シトじゃなくてシホちゃんですよ。元々は魔族だったって言ってましたけど…」
エミリー
「元々は……ではやはり、使徒の一員…」
矢吹可奈
「シトのイチイン…???」
エミリー
「魔族ではなくなり、使徒と名乗って各地で暗躍している者達が居るのです」
エミリー
「これはサミットでの話なのですが━━━━━━」
エミリー
━━━━━━
高坂海美
「サイレンスがあの災厄を……じゃあ、神王の魂は既に復活してる…?」
エミリー
「えぇ、お義母様もおそらくそうだろうと仰っていました」
高坂海美
「そうか……1万年ってざっくり考えてたけど、正確にはもう過ぎてるんだ…」
矢吹可奈
「………シホちゃんが、そのヒト達の仲間…?」
エミリー
「………」
エミリー
━━━夜━━━
矢吹可奈
「………」
エミリー
「どこへ行くおつもりですか?」
矢吹可奈
「わっ!………お、皇女様…」
エミリー
「わかっていますか?貴女は今、表向きは我が国で拘束していることになっているのですよ?」
エミリー
「それが単独で国外へ行ったとなれば、貴女は脱獄犯として追われる身になります」
矢吹可奈
「それは…。でも、どうしても……直接、シホちゃんに会って確かめたいんです」
エミリー
「どうして、そこまで…?一緒に居たのは、ほんの数日なのでしょう?」
矢吹可奈
「たしかに、一緒に居た時間は長くないかもしれません………でも、わかるんです」
矢吹可奈
「あんなにひたむきに修行できる子が、そんなズルい事するヒト達の仲間なわけありません!」
エミリー
「………覚悟は、できているということですか…?」
矢吹可奈
「………」(コク)
エミリー
「ふぅ……わかりました。貴女は案内役として調査に同行させた、ということにしましょう」
矢吹可奈
「………へ?」
エミリー
「貴女は調査団に同行して鬼ヶ島へ、そこで何者かの襲撃を受けてはぐれてしまった」
エミリー
「そういうことにします。良いですね?」
矢吹可奈
「あ……は、はい!ありがとうございます!」
矢吹可奈
「で、でも良いんですか?その…」
エミリー
「貴女のためではありませんよ。簡単に脱獄されたとあっては、国家の信用に関わりますから」
矢吹可奈
「な、なるほど…」
エミリー
「ただ、詳しく調べられればすぐにバレてしまうでしょうから…」
エミリー
「その時は脱獄犯として追われることになりますので、覚悟はしていてくださいね」
矢吹可奈
「わかりました。行ってきます!」

(台詞数: 50)