その雫を私は涙と認めない
BGM
エスケープ
脚本家
レン/1日3食目標
投稿日時
2016-06-10 22:47:37

脚本家コメント
BGM立ち絵背景がふさわしいか分からぬ
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高坂海美
走る、走る、走る…
高坂海美
ひたすらに…前すら見ず、人にぶつかりながら
高坂海美
走る走る走る
高坂海美
体力も考えず、思いのままに全力で駆け抜ける
高坂海美
どこを通ってるかもわからず考えず
高坂海美
なんで走ってるかを忘れるかのように想いを脚にぶつけ地を蹴る
高坂海美
地を蹴り前に進む。ただそれだけを繰り返す機械のように
高坂海美
走る走る。私は走る
高坂海美
逃げるように。隠れるように。恐れるように。怯えるように。
高坂海美
いつしか力強い蹴り足は弱々しく地を叩くだけとなり…
高坂海美
思いだけが前に進み、
高坂海美
脚がそれに耐えられなくなった。
高坂海美
「………ここ、どこだろ」
高坂海美
初めて辺りを見渡した。転んで下がった視界では何もわからなかったけど
高坂海美
これだけ無茶苦茶に走ったのは初めてかもしれない。
高坂海美
「みんな…心配してるのかなぁ…してるんだろうなぁ…」
高坂海美
手には電源の入っていないスマートフォン
高坂海美
電源を入れるのが、繋がるのが、繋がってしまうのが怖くて電源がつけられない
高坂海美
そのくせその繋がりを失いたくないと手放すこともできない。
高坂海美
「ふぅ……風が気持ちいいなぁ…」
高坂海美
無理やりに笑顔を作り独りごちても…言葉は風に乗り霧散し
高坂海美
………虚勢すら吹き飛んだ
高坂海美
…走ろう
高坂海美
また走ろう、疲れも少しは取れただろう
高坂海美
疲れた体に鞭打ち、がむしゃらに走る
高坂海美
汗すら拭かず、当てもなく走り続ける
高坂海美
知らない街を知らない道を
高坂海美
想いを誤魔化すように走り続ける
高坂海美
地を蹴り前へ進む。道標のように水滴がおちる
高坂海美
………気づき、無理やりペースを上げる
高坂海美
まるで何かを誤魔化すように

(台詞数: 31)