如月千早
撮影を終えて帰る、ある日の夕暮れ。
如月千早
直帰の為、自宅のマンションに向かう私に、何かが物凄い勢いで近付いて来るのだった。
如月千早
ウウウウウウウううううう……!
如月千早
ζ*'ヮ')ζ<うっうー!今日は特売日ですー!
如月千早
あの愛らしい声と姿は高槻さんだ。間違いない。
如月千早
高槻さんは、高速で腹筋をすることにより生じる、浮力と推力により……
如月千早
エビが水中で泳ぐように、腹筋をしながら空を飛んで移動していた。
如月千早
ζ*'ヮ')ζ<うっうー!うっうー!ふんっ!ふんっ!
如月千早
速い。かなりの腹筋だ。並の人間では目視できないだろう。
如月千早
ウウウウウウウウ!
如月千早
さらに加速したようだ。音が後から聞こえる。
如月千早
ゴオオオオオ!バリンバリンバリーン!
如月千早
高槻さんが通りすぎた衝撃波により、ビルの窓ガラスが全て割れる。ソニックブームだ。
如月千早
「もう……高槻さん。トレーニングは家に帰ってからって約束なのに。」
如月千早
高槻さん可愛い。
如月千早
しばらく歩いていると、前方から見覚えのある人物が歩いてきた。
如月千早
「あれは……真壁さん……?」
如月千早
小麦色の肌。見事に鍛え上げられた身体。ブリーフ。
如月千早
……あれはリトルミズキだ。きっとおつかいだろう。
如月千早
静香が発明したボディービルダーになるうどんを食べてしまったのだと思った。
如月千早
反対側からもう1人。桃子が肩車をされながら近付いてきた。
如月千早
身の丈3メートルはあるであろうマッチョ。桃子の踏み台だ。彼女もまた犠牲者だった。
如月千早
曲がり角を曲がった私は、一人の屈強な男が反復横飛びをしているのを目撃した。
如月千早
マッチョ『ふんっ!ふんっ!!せいやっ!』
如月千早
……強い。かなりの使い手だ。分身が何体か生まれている。
如月千早
ご存知の通り、光速で行われる反復横飛びは、急激な気圧の変化を生む。
如月千早
男の反復横飛びにより生じたハリケーンが、辺りを飲み込み始めた。
如月千早
ゴオオオオオ!ガラガラガラガラ!ゴゴゴゴゴ
如月千早
ビルが倒壊し始めた。
如月千早
これだけの反復横飛びを出来る人間はそうはいない。素晴らしい鍛え方だ。
如月千早
身体が疼く。いつか手合わせをしたいものだ。
如月千早
自宅のマンションに到着した私は、プロテインを切らしていた事に気付いた。
如月千早
……仕方ない。買い出しに行ってこよう。
如月千早
自分の迂闊さを悔やみながら、私は近所のマ〇キヨに向かった。
如月千早
『次回予告』
如月千早
マ〇キヨに向かう千早の前に、親友のはずのあのアイドルが立ちはだかる。
如月千早
???「ムッキー焼いてきたんですけど、食べてもらえますか……?」
如月千早
次回 『ムッキー』
如月千早
致死量のムッキーが千早を襲う。
如月千早
(0w0)<オッペケテンムッキー!
(台詞数: 40)