天海春香
「お疲れさまでしたー!」
天海春香
劇場版『超時空要塞天海春香』の撮影は順調だった。
天海春香
「さてと。それじゃ事務所に戻ろうかな」
天海春香
本日分の撮影を終えた私は、事務所に戻るため建物を出たんだけれど……
高木社長
ボディービルダー1人目『1、2、3、4!』ザッザッザッザ
高木社長
ボディービルダー2人目『1、2、3、4!』ザッザッザッザ
高木社長
ボディービルダー3人目『5、6、7、8!』ムキムキムキムキ
天海春香
(…………うん?)
高木社長
ボディービルダー4『Damn, you got big!(おい、身体が大きくなったな!)』
高木社長
ボディービルダー5『You are ripped.(ムキムキだね)』
高木社長
ボディービルダー6『Thanks! You too!(ありがとう!君もね!)』
天海春香
(うーん)
高木社長
ボディービルダー50000『今日はどうするんだい?』ビシィッ
高木社長
ボディービルダー50001『I’m starving(もうおなかペコペコだよ)』ガシィン
高木社長
ボディービルダー50002『よし、例の店に行くか!』ジャキーン
天海春香
(少し多い気がする)
天海春香
まだ仕事先を出てから30秒ほどにも関わらず、既に50000人のマッチョとすれ違っていた。
天海春香
(何かあったかなあ?)
天海春香
そういえばこの近くには、海美ちゃんプロデュースで出店した飲食店が。確か名前は───
天海春香
激おこスティックファイナリアリティムキムキドリーム1号店(通称ムキド)だったっけ。
天海春香
(ムキドとミスドって似てるよね)
天海春香
そんな感じで親近感を覚えた私は、再びマッチョをかき分けるように進み始めた。
天海春香
筋肉の波をかき分けていた私の前に、白いブリーフのマッチョが近づいてきた。
天海春香
「あの……。何かご用でしょうか?」
天海春香
私がそう尋ねると、彼はニッコリと微笑みながらブリーフのボタンを押した。ポチッ
高木社長
マッチョが穿いている白いブリーフ『…………』
高木社長
マッチョが穿いている白いブリーフ『Hello.nice to meet you.』
天海春香
(キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!!)
高木社長
マッチョが穿いている白いブリーフ『今日はキミにお願いがあって来たんだ』
天海春香
(マタシャァベッタァァァァァァァ!!!)
高木社長
喋る白いブリーフ『僕と契約して、魔法少女になってよ!』
天海春香
(インキュベーダーかな?)
天海春香
そういえば色も同じ白だ。このブリーフがインキュベーダーの可能性は否定できなかった。
高木社長
パンツ『僕と契約して、覆面レスラーになってよ!』
天海春香
(マスクド春香かな?)
天海春香
そうだ思い出した。これは水瀬財閥が開発した新商品、『勧誘パンツ』だ。伊織が言っていた。
天海春香
シャイで口下手なスカウトマンの為に、超敏腕スカウターQBのデータをうんたらかんたら。
天海春香
ごめんなさいと丁重にお断りをし、私はやっとの思いで事務所に辿り着いた。
天海春香
『次回予告』
天海春香
撮影を終えて戻ってきた春香を待ち受けていたのは────
高木社長
謎のボディービルダー『あら、春香おかえり』ムキムキィッ
天海春香
(どちら様でしょうか……)
高木社長
謎のマッチョ『アンタも飲む?やっぱり100%オレンジジュースよねー』ゴキュッゴキュッ
天海春香
(いったい水瀬何織なんだ……)
高木社長
水瀬何織?『このベンチプレス物足りないわね。新しくしようかしら』ガッコンガッコンガッ
天海春香
(どうして……どうしてこんな事に……!)
天海春香
「!?…………あなた伊織じゃないよね?誰!?」
天海春香
次回『ボディービルダー型全身タイツ』
天海春香
次回『ボディービルダー型全身タイツ』『城之内死す』
天海春香
次回『ボディービルダー型全身タイツ』『城之内死す』デュエルスタンバイ!
(台詞数: 50)