中谷育
育ちゃんにお手紙を書くのは初めてですね。
中谷育
いつも学校で会っていたので、少し新せんです。
中谷育
まずは、ぶどうかんでのライブ、おめでとうございます。
中谷育
まさか、教え子があのぶどうかんでライブするだなんて思いもしませんでした。
中谷育
なんでわたしがおどろいているのかは、育ちゃんのお父さんやお母さんに聞いてみてください。
中谷育
ぶどうかんは本当にすごい所なんですよ。
中谷育
さて、わたしが今日、お手紙を書いたのは他でもありません。
中谷育
育ちゃんにごめんなさいとありがとうが言いたかったからです。
中谷育
育ちゃんに初めて会ったのは、わたしがたんにんの先生になって教室に入った4月でした。
中谷育
その時から育ちゃんは元気いっぱいでしたね。
中谷育
休み時間はお友だちの中心にいて、クラスを明るくする人気者でした。
中谷育
だから、育ちゃんがアイドルになると聞いた時もおどろきませんでした。
中谷育
きっと育ちゃんならたくさんの人に元気を分けてあげられると思ったからです。
中谷育
でも、育ちゃんがアイドルになっていそがしくなると、わたしは心配になりました。
中谷育
なぜなら、育ちゃんはいそがしいはずなのに、お勉強が得意なままだったからです。
中谷育
学校が終わった後のお仕事は大変でしょう。
中谷育
きっと無理しているんじゃないかなと思いました。
中谷育
だから、わたしは夏休みに一度、育ちゃんのお母さんとお話をしました。
中谷育
育ちゃんはアイドルをやめたほうがいいんじゃないですかと言ったんです。
中谷育
でも、育ちゃんのお母さんは首を横にふって言いました。
中谷育
育はみんなの笑った顔を見たいからがんばっている。
中谷育
だから、わたしは育を止めることはできませんって。
中谷育
育ちゃん、お母さんに勝手にこんな話をしてごめんなさい。
中谷育
育ちゃんは、自分のことを大人だって言っていますよね。
中谷育
わたしもそう思います。
中谷育
だって、お勉強とお仕事の両方を、みんなを笑顔にするためにがんばれるのですから。
中谷育
育ちゃんはりっぱな大人です。
中谷育
でも、体が大変だなって思ったときは、必ずお母さんかお父さんに相談してください。
中谷育
わたしとの約束ですよ。
中谷育
お手紙が長くなりました。
中谷育
最後にありがとうの部分を書きます。
中谷育
実は、わたしは今月いっぱいで先生をやめます。
中谷育
クラスのみんなには今度の水曜日に教えるつもりですから、ないしょにしてくださいね。
中谷育
わたしが先生をやめるのはどうしてか分かりますか。
中谷育
それは、育ちゃんがいたからです。
中谷育
育ちゃんがいっしょうけんめいがんばっているからです。
中谷育
わたしにはキャビンアテンダントになるゆめがありました。
中谷育
でも、きっとテストに合かくできないからとあきらめていました。
中谷育
だけど、育ちゃんががんばるすがたを見て、わたしもがんばろうと思いました。
中谷育
わたしもキャビンアテンダントになって、お客様を笑顔にしたいと思いました。
中谷育
育ちゃん、わたしにがんばる力をくれてありがとう。
中谷育
来月、キャビンアテンダントになるためのテストがあります。
中谷育
育ちゃんのCDを聞いて、必ず合かくしてみせます。
中谷育
だから、いつかわたしがキャビンアテンダントになったら、わたしの飛行機に乗ってくださいね。
中谷育
最後に、育ちゃんなら、トップアイドルになれると信じています。
中谷育
トップアイドルになって、たくさんの人を笑顔にしてください。
中谷育
それでは、ぶどうかんライブがんばってください。
中谷育
わたしも3階席からおうえんしています。
中谷育
けいぐ
(台詞数: 49)