中谷育
これは、ほんとうにあったことなんだけど―
矢吹可奈
ひぃいいいー!!出だしがコワいひいぃいいーー!!
中谷育
はやい。続けるね。わたしの学校にね、いじめられている子がいたんだ。
中谷育
その子はね、ちょっとだけぽっちゃりしていてね―
矢吹可奈
ひぃいいいー!!私?!私?!
中谷育
可奈ちゃんじゃないよ。
中谷育
それでね、いじめっ子からね、ブタ、ブタって言われてたの。
矢吹可奈
ひ、ひどい…
中谷育
可奈ちゃんじゃないよ?
矢吹可奈
私だって思ってないよ!
中谷育
それでね、わたしその子に言ってあげたの
中谷育
『わたし、子豚ちゃんって呼ばれてよろこんでる大人、いっぱいみたことあるよ』って。
矢吹可奈
………私もある。
中谷育
…そしたらその子、『そんな人、ぜったいにいない!!』って。
中谷育
今はね、いじめもなくなって、その子も、ブタなんて呼ばれなくなったけど
中谷育
やっぱり、『そんな人いるはずない』って言ってるんだ…。
矢吹可奈
ま、まままさ…か…
中谷育
そうなんだよ…。
中谷育
朋花さんのライブのとき、客席には満員のファンの人たちがいる…
中谷育
あれって…わたしたち以外には…見えないって、ことだよ…
矢吹可奈
ひぃいいいー!!!
(台詞数: 21)