周防桃子
……それで、育は町のはずれの方に走って行ったの?
周防桃子
女の子「うん…。わたしは止めたんだけど、そのまま“だいじょうぶだよ”って言って……。」
周防桃子
そう、分かった。ありがとう。
周防桃子
………………………。
周防桃子
まったく、一人じゃ何も出来ないくせに人一倍意地っ張りなんだから、あのバカ!
周防桃子
……まあ、細かいお説教は後にして、まずは育を助けないとね。えっと、確かこっちだったかな…。
中谷育
………誰か……たすけて………!
周防桃子
あー……ほら言わんこっちゃない……。危ないことに首を突っ込むから……。
周防桃子
出てきて! ミズゴロウ!《ポンッ》
周防桃子
ミズゴロウ、育に飛びかかってるポチエナに向けてみずてっぽう!《バシュッ》
周防桃子
ポチエナ「ギャンッ!」
中谷育
………え? ………桃子ちゃん……?
周防桃子
なに惚けてるのよ育! そのポチエナにはまだ戦意が残ってるよ! 今のうちに追撃して!
中谷育
………あ、うん……分かった! アチャモ、まだ戦える?
中谷育
アチャモ「チャモ!」
中谷育
よかった……。じゃあ、ポチエナを追い払うよ!
中谷育
ひのこ……はまだ使えないから、アチャモ! もう一度ポチエナをひっかいて!《シュッ》
中谷育
ポチエナ「ギャウン!」
中谷育
(さっきのみずてっぽうのダメージが効いてるみたい……。これならいける!)
中谷育
アチャモ! ダメ押しにもう一回!《シュッ》
中谷育
ポチエナ「ギャウン!……ハッ、ハッ……。」《タタッタタッ…》
周防桃子
……逃げたみたいね。でも次に群れで襲ってきたら厄介だからここを立ち去るよ。
中谷育
………あの、桃子ちゃん……その……。
周防桃子
あなたに対して言いたいことはいくつかあるけど、まずは町に戻るのが先! ついてきなさい!
中谷育
…………うん……。アチャモ、ついてきて。
周防桃子
………さて、ここまで来れば安心ね。町に入ってきても大人の人たちが追い払ってくれるだろうし。
中谷育
………………………。
周防桃子
ちょっと、いつまでうつむいてるのよ育! こっちまで気分が落ち込むじゃない!
中谷育
桃子ちゃん……ごめんね……。わたしが何もできなかったから……。
周防桃子
なんだ、そんなこと……。何年も友達付き合いしてるんだからそれくらい承知の上だって……。
周防桃子
それに、親友が困ってたら助けるのは当然でしょ? ちがう?
中谷育
桃子ちゃん……。
周防桃子
桃子は『ごめんね』よりも『ありがとう』の方が聞きたかったな♪
中谷育
あ、うん……そうだよね。
中谷育
あ、うん……そうだよね。ありがとう、桃子ちゃん!
周防桃子
うん、どういたしまして。
周防桃子
うん、どういたしまして。これに懲りたらもう危ないことに首を突っ込んじゃダメだよ!
中谷育
うん。でもわたし、どうしてもポケモントレーナーになりたくて……。
周防桃子
はー……なるほど、ポケモントレーナーね……。それであんな無茶をしたと……。
周防桃子
それについて、両親にはちゃんと了解を取ってきたの?
中谷育
………………………。
周防桃子
その様子だとケンカ別れしてなし崩しに飛び出した、って感じね。まったく……。
中谷育
ちゃんとおとうさんとおかあさんに話をしたいけど、今家には入りづらくて……。
周防桃子
………………………。
周防桃子
………分かった。ちょっとお父さんの研究所に来て。
中谷育
えっ、桃子ちゃんのおとうさんの研究所に? なんで……。
周防桃子
細かい説明はあと! いいから来て! ポケモントレーナーになりたいんでしょ!
中谷育
う、うん……。
(台詞数: 48)