中谷育
『……プロデューサーさんが、すわってお仕事してたよ。でも、ネクタイがずれてたんだ。』
中谷育
『わたしが直してあげたら、すごくよろこんでくれたんだ。でもね……』
中谷育
『「お父さんのネクタイも締めてあげたら喜んでもらえるぞ。」だなんて!』
中谷育
『お父さんでれんしゅうして、プロデューサーさんにやってあげたのに!にぶいんだから!』
中谷育
……莉緒さん。なんでわたしのヒミツの日記帳読んでるの?
百瀬莉緒
あー……。ごめんね育ちゃん。表紙に『秘密』ってシールしかなかったから、持ち主調べで……。
中谷育
レディのヒミツをあばいちゃダメって自分で言ってるのに。ひどいよ!
百瀬莉緒
本当にゴメンね。……それにしても育ちゃん、色んなアプローチしてるのねぇ、驚いちゃった。
中谷育
うん!莉緒さんに教えてもらった『モテモテテクニック』、すごくタメになってるよ。
中谷育
男の人って、肉じゃがが大好きなんだね。この前がんばって作ったら、おいしいって言ってくれた!
百瀬莉緒
あら、良かったじゃない!効果が有ったみたいで、お姉さんも嬉しいわ。
中谷育
でもね、『これなら家庭科で良い点が貰えそうだな!』だって。そういうつもりで作ってないのに。
百瀬莉緒
……あちゃー。プロデューサーくんもナチュラルに『残念』なのね。
中谷育
「もえそで」でアピールしたときは、衣装のサイズ合ってなかったかって聞かれたし……
中谷育
莉緒さんのアドバイスどおりに、シャツの胸のボタンをはずして、前かがみになってみたら……
百瀬莉緒
育ちゃん!あの……他の事はともかく、前屈みの件は私の入れ知恵ってのはオフレコね。お願い。
中谷育
莉緒さん!わたしがいっしょうけんめいアピールしてるのに、プロデューサーさんはにぶいんだよ!
中谷育
プロデューサーさんって、アイドルのみんなとお仕事してるのに、そういうの分からないの?
中谷育
それとも、わたしがコドモだから、かなあ……。頭をポンポンされるだけなの、さみしいよ。
百瀬莉緒
……うーん、なかなか答えにくい質問ね。
百瀬莉緒
まあ、子供扱いされるのが嫌ってのは分かるわ。このみ姉さんも、よく愚痴ってるし。
中谷育
……このみさんも、わたしと同じなの?
百瀬莉緒
そうよ。このみ姉さんだって私だって、ひとりの女性扱いされなきゃ怒るわよ。
百瀬莉緒
だけど、育ちゃんもすっかり恋する女の子って感じねえ。最初に会った頃からは変わったわね。
中谷育
恋する女の子はどんどん成長するんだよ。これも、莉緒さんが教えてくれたことだよね!
百瀬莉緒
まあ、あんまり根詰めすぎちゃダメよ。余裕があるのが、大人のレディなんだから。
中谷育
はーい!莉緒さん、またモテモテテクニック教えてね。それじゃあ、さようなら。
百瀬莉緒
はい、また明日ね。
百瀬莉緒
……
百瀬莉緒
純真というか、失うものがない若い子って凄いわね。ガンガンアピール出来て。お姉さん負けそう。
天空橋朋花
そうですね～。無垢な魂の輝きには、目を見張るものがありますね～。
百瀬莉緒
って朋花ちゃん、いつからそこに居たの!?
天空橋朋花
ずっと、そちらで読書してましたよ～。お二人の会話を遮るのも憚られたので、静かにしてました。
天空橋朋花
いたいけない小学生に、とんでもない事を吹聴するようなら、制裁せねばと聞いてましたが～。
百瀬莉緒
あ、あの朋花ちゃん。この事はどうか内密に。特に琴葉ちゃんとか律子ちゃんにはバラさないで……
天空橋朋花
そんなこと致しませんよ～。百瀬さんなりに真摯に考えたアドバイスなのでしょう?
天空橋朋花
幼き者を導くのが年長者の努めですが、やる気を出していることを悉く抑制しては駄目ですしね～。
百瀬莉緒
朋花ちゃんが慈悲深い娘で助かったわ……ダイレクトに外に伝わったらアウトっぽかったし。
天空橋朋花
……さりとて、私のプロデューサー、他人にアッサリ明け渡すには惜しい人材ですからね～。
天空橋朋花
間違えても私の元を離れぬよう、私も責め方……いや、『攻め方』を改めましょうかね～。
百瀬莉緒
……まさか朋花ちゃんまで、プロデューサーくんの事を……?
天空橋朋花
聖母はあまねく愛を届けるものですよ～。もちろん、プロデューサーにも。……それでは。
百瀬莉緒
……
百瀬莉緒
みんながこんな調子なのに、平然と仕事できるプロデューサーくん、ある意味大物なのかしら。
百瀬莉緒
……まあいいわ!私は私なりにアプローチするだけだから。最後に笑えれば、それで良いわよね。
(台詞数: 45)