蒼穹の765プロ 24ー4
BGM
TOWN_RMX
脚本家
librasta
投稿日時
2015-11-03 05:40:24

脚本家コメント
長いけど大事なシーンなので分割。
こちらは前編。

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高木社長
真壁:敵がシールドを突破した時点で島の北西部を分離、フェンリルを起動しろ!
高木社長
真壁:島の位置も奴等にくれてやれ!
中谷育
オペレーター:更に別方向から1体、接近!
高木社長
真壁:何!?最初のは囮だったのか!?
中谷育
オペレーター:真っ直ぐ島に……いえ、先に出現した敵に向かっていきます!
高木社長
真壁:映像を回せ!
高木社長
ーーーモニターに表示されたのは、スフィンクス型と赤いフェストゥムの戦闘だった
高木社長
ーーー赤いフェストゥムはスフィンクス型を圧倒し、容易く撃破した
高木社長
真壁:何が起きている………?
中谷育
オペレーター:通信入りました。日本語です。
高木社長
真壁:読み上げろ。
中谷育
オペレーター:「彼らはまた来る 話がしたい 山で待つ 豊川風花」
高木社長
真壁:風花……だと………?
中谷育
ーーー地上
中谷育
……おかえり。
豊川風花
ここを構成する物質は私と関連していない。私はただ、かつてここにいた記憶に導かれただけだ。
中谷育
あなたは人の記憶というものを理解しているんだね。………会いたい人が来たよ。
高木社長
真壁:……何を企んでいる?フェストゥム同士が戦うなど、あり得ないことだ。
高木社長
真壁:フェストゥムの中で分裂が起こったとでもいうのか?
豊川風花
事態を極限値で捉えると、そういう解答もあり得る。だが、これは我々にとってより未知の解答だ。
豊川風花
人間と同化した我々は、ごく稀に人格を形成することがあるが、それは全体の中で画一化される。
豊川風花
しかし豊川風花だけは、何故か独自の共鳴核を形成し続けた。
豊川風花
そしてそれは10年の時を経て、全体にまで影響を及ぼすようになった。
高木社長
真壁:何故風花だけが?何億の人間が犠牲になったと思っている!
豊川風花
それは我々の中でも解答を探し続けているが、極限値ではすでに現象としての解答がでている。
豊川風花
それは………豊川風花が自ら同化を望んだということだ。
高木社長
真壁:!!………もう一度言ってみろ!!
高木社長
ーーー湧き上がった怒りで、豊川風花の姿をしたフェストゥムに銃を向ける
豊川風花
無論、豊川風花にとってもそれは不測の事態だった。
豊川風花
しかし彼女は我々と接触した瞬間、我々を迎え入れ、祝福した。
高木社長
真壁:祝福………?
豊川風花
我々の次元をお前達の言葉に従い表現すると、そういう言葉になる。
豊川風花
我々の同化行為も破壊も、この宇宙に対する祝福だ。それを豊川風花は逆転させた。
豊川風花
そう……彼女は我々を最初に理解した人類だ。
高木社長
真壁:っ!!
高木社長
ーーー生前、彼女はこんなことを言っていた
豊川風花
"私はね、彼らと会話がしたいだけよ。"
豊川風花
"彼らのことを、ちゃんと理解したいの。"
高木社長
真壁:……なぜ、ここに来た?
豊川風花
我々に近い存在であるお前達に、頼みがあるからだ。
高木社長
真壁:頼み?
豊川風花
私に連なる最も重要なコアは豊川風花の共鳴核と、全ての解答への道だ。
豊川風花
それ故、北極に具現するミールにより消滅の危機に陥っている。そのコアを救って欲しい。
高木社長
真壁:お前達が、仲間を消すというのか!?
豊川風花
我々は本来、全体で1つの存在。即ち無だ。どこにもいない。相互の分裂も消滅もあり得ない。
豊川風花
しかし豊川風花はどこにもいないはずの我々を祝福し、私はミールと拮抗し1つの存在になった。
高木社長
真壁:存在?どこにもいないお前達がか?
豊川風花
そう。私は今、豊川風花の意思を継ぐ者として、ここにいる。

(台詞数: 48)