周防桃子
『その頃、ネズミの親分達は、お湯を沸かして、一生懸命にたまごを温めていました。』
周防桃子
『そうすれば、普通に温めるよりも、早く金の卵を産む鳥が孵ると思ったからです。』
中谷育
金の鳥さん、はやくはやくかえりなさいな♪
周防桃子
かえってかえって、お姿見せてくださいな♪
周防桃子
『しかし、いくら温めても、ちっとも雛は孵りません。』
木下ひなた
いったいせんたい、こんなに温めても、かえらないってのは どういうことだ?
木下ひなた
てめぇら、まちがえて別のたまごを持ってきたんじゃ あるまいな!?
周防桃子
『ネズミの親分は、孵らないたまごにイライラしだし、子分に言葉をぶつけます。』
中谷育
親分、そんなことないよ。あの巣には、たまごは1つっきりだったから、
中谷育
それを間違えて持ってきません。……絶対コレだもん。
周防桃子
『しかし親分は、なんだか断然怪しいと思いました。』
周防桃子
『なぜって、このたまご。見れば見るほど、普通のたまごにそっくりなんです。』
周防桃子
いいわ、親分。なんならもう一度、トリの巣に行って確かめましょうよ。
周防桃子
もし私達が間違って別のたまごを持ってきたなら、
周防桃子
このたまご、あの恐ろしいイヌの所にでも持っていくわ。
周防桃子
誓って、こっちのたまごが、本物の金のたまごよ!
木下ひなた
てめぇのかくごは、よくわかった!今度はワシも行こう。
周防桃子
『と言うわけで、ネズミの親分達は、もう一度トリさんの所に出かけて行きました。』
中谷育
『その7に続く!』
(台詞数: 19)