馬場このみ
停留所でバスに乗り損ねたこのみお姉ちゃんと育ちゃん。バスを30分以上待つのは流石に厳しいと
中谷育
二人は考えました。とりあえず、行けるところまで歩いて、次の停留所まで着いたら次来たバスに
中谷育
乗ろう!…そう考えてましたが、ここからは坂道が続いています。大変です。
馬場このみ
二人のような小さな子どもにはやっぱりこの坂道は大変!このみお姉ちゃんは弱音を吐かないように
馬場このみ
一生懸命足を前へ動かしています…時々後ろを見ると
中谷育
育ちゃんは立ち止まってました。「疲れたよぉ…」あーらら、もう疲れちゃったの。
中谷育
それもそのはずです。この坂道を育ちゃんみたいな子どもが登るのはちょっと難しいか。
馬場このみ
「も、もうすぐだから!頑張りましょう」お姉ちゃんも一生懸命励ましますが
中谷育
始まったばかりで育ちゃんの心はズタズタです。ここまで大変な思いをしなきゃいけなかったなんて
馬場このみ
麺つゆが売ってるお店の前の停留所までまだまだ先です。どうしよう、このままじゃ間に合いません
中谷育
するとーー
福田のり子
「あれ!このみちゃんじゃない!」
馬場このみ
このみお姉ちゃんの知り合いでしょうか?バイクに乗って後ろからやってきました!!
馬場このみ
「の、のり子お姉さん…!大学の講習はどうしたの?」
福田のり子
「いやー、それがさー。提出物忘れちゃってて今取りに帰ってる途中で」
中谷育
のんびりしている暇は無いのにこのお姉さんは大丈夫なんでしょうか?大学の単位やレポートは
中谷育
育ちゃんにはまだ皆目見当つかない話ですが、ヤバそうな話だと即座に感じ取ります。
福田のり子
「で?二人は?こんな何もない道の真ん中で何してるの?」
馬場このみ
「それがカクカクシカジカ」
福田のり子
「エコカー減税見に来てね。ってワケね」
福田のり子
「よし!それじゃあお姉さんがその子をバイクに乗せてあげよう」
福田のり子
おお!くたびれた育ちゃんをバイクに乗せてくれるみたいです!やったね育ちゃん
馬場このみ
しかし、このみお姉ちゃんも乗せて3人乗りと言うわけには行きません
中谷育
育ちゃんはバイクの後ろに乗せもらい、バイクは押されながらバス停まで進んでいきます。
中谷育
「お姉さん!ありがとう!!」
福田のり子
「はーい!どういたしまして!」お礼もしっかり言えました。偉いぞ!
馬場このみ
…
馬場このみ
さあ目の前にはバス停が見えてきました。後ろからもバスが走ってくるかエンジン音が聞こえます。
福田のり子
「それじゃ、ここまでで大丈夫だよね?」お姉さんの案内もここまで!時間はなんとかギリギリです
中谷育
育ちゃんも、乗せてもらってお礼を言います。今度はちゃんとバスに2人とも乗り込めました
福田のり子
「それじゃ、がんばってねー!」お姉さんのエールももらって、育ちゃんとこのみお姉ちゃんを
馬場このみ
乗せたバスは出発しました!育ちゃんもすっかりげんきになりました
中谷育
さあ!ここからがおつかい本番だぞ!まずは麺つゆを買いに行こう!
中谷育
頑張ろう!オー!!
福田のり子
「…」
福田のり子
「…」
福田のり子
「…」
福田のり子
「え?もう受付終わった?!」
福田のり子
「そ、そこを何とか…なんでもしますから!」
福田のり子
こうしてのり子お姉さんは暫く大学で苦労をしたのは、また別の話です。
(台詞数: 40)