Promise.
BGM
微笑み日和
脚本家
sikimi
投稿日時
2017-01-08 13:02:27

脚本家コメント
誕生日おめでとう、エミリー!
何か書きたかったけど何をどう書けばよかったのかよくわからなかったので、何が何やら。

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エミリー
「あの…仕掛け人さま。私のわがままを聞いていただきありがとうございます。」
エミリー
バースデーライブ当日、私は仕掛け人さまにお願いして集合時間を少しずらしてもらっていました。
エミリー
ずらす、と言っても遅くしたわけではなく、2時間ほど早めてもらっていたのです。
エミリー
『仕掛け人さま、よろしければですけど…舞台前に少しだけお出かけしませんか?』
エミリー
私のお願いを、仕掛け人さまは快く承諾して頂けました。
エミリー
そして今、私は仕掛け人さまの隣を歩いています。ちょっと強気に、隣です。
エミリー
大和撫子は3歩後ろを歩く、と言いますが、今日はいつもより近づいてます。
エミリー
というのも、事務所の仲間が『誕生日なんだから強気でもいいんだよ、にゃははっ』と。
エミリー
ということで、私は意を決して仕掛け人さまにお願いして、仕掛け人さまの隣を歩いているのです。
エミリー
さて、私の言葉に仕掛け人さまは、私の頭をぽんぽんと撫でながら。
エミリー
「大事なアイドルの他の身なんだから、聞くに決まっている。」と返してくれました。
エミリー
そのまま、「エミリーが積極的にお願いしてきてくれてちょっとびっくりしたけどな」と笑います。
エミリー
うう…やっぱり私らしくなかったでしょうか。ちょっとだけ 仲間を恨みそうになります。
エミリー
仕掛け人さまは、そんな私の表情を察したのか、誘ってくれて嬉しかったと言って下さいました。
エミリー
そのまま少し歩いた後、仕掛け人さまが口を開きました。
エミリー
「どうして、ライブ前に出歩くように誘ったのか?」だそうです。
エミリー
「私の誕生日の舞台が始まる前に、少しだけ仕掛け人さまと過ごしたかったんです。」
エミリー
笑顔でそう返すと、仕掛け人さまは少したじろいだ様子。ちょっとだけ、勝った気持ちです。
エミリー
…本当は、今日の舞台に少しだけ不安がありました。
エミリー
ごヒイキ様方をちゃんと盛り上げることができるのか。がっかりさせないか。
エミリー
舞台の上で失敗して、無様な姿を見せたりしないか…など、あげればキリがありません。
エミリー
…本当はこの不安を吐露しようかと思ったのですが。
エミリー
こうやって仕掛け人さまと歩くだけで、そんな不安は何処へやら。
エミリー
不安はいつの間にか、舞台への高揚感にすり替わってしまっていました。
エミリー
「あの、仕掛け人さま。お願いにお願いを重ねるようなことを言うのですが、よろしいですか?」
エミリー
「…ありがとうございます。お願いと言っても些細な事なのですが。」
エミリー
「今日の舞台、私の一挙手一投足を見逃さないで見ていてほしいのです。」
エミリー
今日という、私にとって特別な日の、特別な舞台で披露する歌と踊り。
エミリー
私を応援してくださる皆様へ、私の全力をもってお返しします。
エミリー
…その中にほんの少しだけ、私をいつも見てくださる、鈍感な方への特別な気持ちを込めて。
エミリー
「あの…約束、してくだりますか?」
エミリー
この方は鈍感だから、きっと私が抱く感情に気づいてくれません。
エミリー
「ああ、舞台袖からちゃんと見ているよ。」といつもの調子で言うのが、その証左です。
エミリー
でも、今はそれだけでいいんです。いつかきっと、私の思いを気づかせて見せますから。
エミリー
その時、遠くの時計台から時間を告げる鐘が聞こえました。そろそろ舞台に向かわなければ。
エミリー
私は、ちょっとだけ勇気を出して、仕掛け人さまの手を両手で取って。
エミリー
「約束、確かにしましたからね。絶対に目を離さないでくださいね、仕掛け人さま!」

(台詞数: 37)