エミリー
「仕掛け人様、旅に行きたいです!」
エミリー
君の鶴の一声で、僕は君の手を引いて旅に出た。
エミリー
片道切符かもしれないこの逃避行の行方は不透明で…
エミリー
君にまだ何も伝えていない。
エミリー
「うわぁ!!間近で見ると、迫力がさらに増しますね!」
エミリー
「とっても素晴らしいです」
エミリー
屈託のない笑顔を浮かべて、そう僕に投げかける君。
エミリー
今後、あとどれくらい、僕はこの表情を目にすることが出来るのだろうか…
エミリー
そして悟る、この旅の終わりというやつは案外すぐそこに迫っていることに…
エミリー
「えへへ…」
エミリー
だからこそ、この目に、脳裏に、目の前にいる変わり撫子の笑顔を焼き付けておこうと思うのは…
エミリー
当然のことだろう。
エミリー
抑えきれない衝動を理性で抑えようと、思考の中で殴り合う。
エミリー
「えっと…ソワソワ」
エミリー
君は不思議そうに僕の顔を覗きこんでこう尋ねる。
エミリー
「どうかしましたか?」
(台詞数: 16)