北沢志保
我が家には夏休みになってウキウキしている駄神というべきお稲荷さまがいます。
矢吹可奈
志保ちゃ〜ん、夏休みだよー!
北沢志保
そうね。でも夏休みになったのは私であってお稲荷さまは関係ないじゃない。
矢吹可奈
まぁ、そうなんだけど…
矢吹可奈
でも志保ちゃんが学校に行ってる間、私は会えなくて寂しい思いをしてるからね。
矢吹可奈
夏休みで毎日一緒にいられるかと思うと嬉しいんだよ。
北沢志保
そう。
北沢志保
ちなみに私は学校にいる間、お稲荷さまの顔を見ないで済んで清々していたわ。
矢吹可奈
ひどい⁉︎
北沢志保
これから1ヶ月半、毎日お稲荷さまの顔を見るのかと思うと憂鬱になるわ…
矢吹可奈
更にひどい⁉︎
北沢志保
そんな訳で出てってくれない?清々するから。
矢吹可奈
嫌だよ!こんな炎天下の中放り出されたら干物になっちゃうよ!
北沢志保
狐の干物…炙ったら美味しいかしらね?
矢吹可奈
やめて!たぶん不味いからやめようよ‼︎
北沢志保
そうね、狐肉は不味いって聞くし…食あたりとかもしそうだしね。
矢吹可奈
そうそう。
北沢志保
でもいつぞやの羊の姿になれば美味しくいただけるはずよね?
矢吹可奈
え…
北沢志保
さ、お稲荷さま。さっさと天界に行ってお羊さまになって来てくれない?
矢吹可奈
嫌だよ!食べる気満々なお願いなんて聞くわけないじゃん‼︎
北沢志保
チッ!
矢吹可奈
舌打ち⁉︎
北沢志保
まぁ、いいわ。夏休みは始まったばかりだしね。まだまだ機会はあるはず…
矢吹可奈
なんか物騒な事言ってる!
矢吹可奈
コホン。ねぇ、志保ちゃん。そんな事は忘れて海に行こうよ、海。
北沢志保
海に?
矢吹可奈
ほら、去年も一昨年も海に行ったじゃん。今年も行こうよ。
北沢志保
去年も一昨年も…?
北沢志保
はて?私はいま中2で…去年も一昨年も中2だったような…
矢吹可奈
志保ちゃん、それ以上はいけない!考えちゃダメだよ。
北沢志保
どうして?
矢吹可奈
歴史の道標に気づかれちゃうかもしれないから。
北沢志保
歴史の道標って何よ?
矢吹可奈
んーと…見た目グレイみたいな人?
北沢志保
それどこの封神演義よ…
矢吹可奈
ま、それは置いといて。海、海、海行こうよー!
北沢志保
うるさいわね。まぁ、確かに暑いし海に行くのもいいかもね。
矢吹可奈
よっしゃああ!志保ちゃんの水着が見れる!ポロリもあるかも‼︎
北沢志保
無いわよ!(ゲシゲシ)
矢吹可奈
痛い痛い。ゲシゲシしないで…
北沢志保
それじゃあ、海に行くとして。まずは夏休みの宿題を終わらせないとね。
矢吹可奈
よし、私が手伝ってあげよう。
北沢志保
謹んでお断りするわ。ロクな事にならないだろうから。
矢吹可奈
ひどい!
北沢志保
それより海に行くのならお稲荷さまも水着になるんでしょ?
北沢志保
天界の管理課に申請しに行かなくていいの?
矢吹可奈
お、そういえば。早速行って来ないと。
北沢志保
なんなら帰って来なくていいわよ?清々するし。
矢吹可奈
ちゃんと帰って来るよ!
(台詞数: 50)