北沢志保
我が家には暑さにヒイヒイ言っている駄神というべきお稲荷さまがいます。
矢吹可奈
志保ちゃ〜ん…暑いよ〜…
北沢志保
確かに暑いわね。まだ梅雨明けしていないのに雨は降らないし…
矢吹可奈
本当に梅雨なのかな?実はまだ梅雨入りしていないとか…
北沢志保
気象予報士の人が言ってたけど梅雨入りとか梅雨明けは判断が難しいらしいからね。
矢吹可奈
はぁ、雨降らないかなぁ。そうすれば少しは気温が下がるのに…
北沢志保
確かに気温は下がるだろうけど湿度は上がるから蒸し暑くなるわよ?不快指数が急上昇ね。
矢吹可奈
あ、そっかぁ…
北沢志保
ちなみにお稲荷さまを見てると私の不快指数が急上昇よ。
矢吹可奈
ひどい!
北沢志保
だってその暑苦しい毛皮を見せられたらね…
矢吹可奈
あぁ、確かにそうかもね。でもこの毛皮を着ている私はもっと暑苦しいんだけどね…
北沢志保
お望みならその毛皮、剥いであげるわよ?(包丁キラリ)
矢吹可奈
謹んでお断りします。
北沢志保
チッ!
矢吹可奈
舌打ち⁉︎
北沢志保
ついでに言うとお稲荷さまの顔を見てると私の不愉快指数が急上昇よ。
矢吹可奈
やっぱりひどい!
北沢志保
私の不快指数と不愉快指数を同時に上げるなんて…万死に値するわ。(包丁キラリ)
矢吹可奈
ヒイッ⁉︎
北沢志保
と思ったけど暑いから止めるわ。少し動いただけで汗が出て来るし。
矢吹可奈
暑ささん、ありがとう。あなたのおかげで命拾いしました。
矢吹可奈
そして汗で志保ちゃんの服が透けてブラを見せてくれてありがとう。
北沢志保
やっぱ殺す!(包丁二刀流)
矢吹可奈
ヒイィィー⁉︎
北沢志保
あ、やっぱり暑い…止め止め。
矢吹可奈
助かった〜。暑ささん、重ね重ねありがとう。
北沢志保
はぁ、せめて夕立でも降ってくれたら少しは涼しくなるのに…
矢吹可奈
あ、それなら何とかなるかもしれないよ?
北沢志保
あら、そうなの?
矢吹可奈
鼠神ひなたちゃんの同居人の唐傘星梨花ちゃんは雨乞いの妖力が使えるからね。
北沢志保
妖力?神通力じゃなくて?
矢吹可奈
唐傘星梨花ちゃんは付喪神なんだけど…正確には神さまじゃなくて妖怪だからね。
矢吹可奈
でも雨乞いの妖力のおかげでこの時期の農家さんには大人気なんだよ。
矢吹可奈
今や、農家のお爺さんお婆さんのアイドル的存在だよ。
北沢志保
へぇ、だったらお願いして家の周りに雨を降らしてもらいましょう。いい打ち水代わりになるわ。
矢吹可奈
うーん、だけどなぁ…
北沢志保
どうしたの?何か問題でも?
矢吹可奈
なんかね、私は唐傘星梨花ちゃんに嫌われてる気がするんだよねぇ…
矢吹可奈
暑い日に熱いお茶出されたり、寒い日に冷たい氷水出されたり、何故かよく私の足を踏んづけるし…
矢吹可奈
この前は勧められた椅子に画鋲が置いてあったし、ジュニオール(土佐犬)をけしかけて来たり…
矢吹可奈
正直、あまり会いたくないんだよね。だから出来れば志保ちゃんがお願いして来て欲しいんだけど…
北沢志保
あら、いいわよ。
矢吹可奈
ほんと?
北沢志保
その唐傘星梨花って子とはものすごく仲良くなれそうな気がするわ。
矢吹可奈
あれ?もしかしてマズい事になりそう?
北沢志保
それじゃあ、早速行ってくるわね。
矢吹可奈
ちょ…志保ちゃん、やっぱりダメー!
(台詞数: 48)