矢吹可奈
──あれから1日たった。今は志保ちゃんと2人で自主練習中だけど……全然集中できないよ~。
矢吹可奈
志保ちゃんは忘れろって言ってたけど、あんな事を簡単に忘れるなんて……私にはやっぱり無理。
矢吹可奈
タン タン タタ「あ、ステップ、間違えちゃった。えへ、ダメだな~私……」
北沢志保
タン タン タン タン「────」
矢吹可奈
それに比べて志保ちゃんはすごいな~。さっきから全然休まずに練習を続けているし……。
矢吹可奈
「志保ちゃん、さっきからずっと練習しているよね?そろそろ休憩にしたらどうかな?」
北沢志保
「……別にいいわ」
矢吹可奈
「え?でも少しは休まないと身体が……」
北沢志保
「体調管理ぐらい、自分でできるわ!今は1秒でも練習に集中したいの!私に構わないで!!」
矢吹可奈
「あ……ご、ごめんね」
北沢志保
タン タン タン タン「────っ!」
矢吹可奈
なんだかいつもの志保ちゃんらしくない……。昨日の事を気にしているからかもしれないけれど──
北沢志保
タン タン タン タン「────ぐっ!」
矢吹可奈
──あんな無茶な動き方、普段なら絶対にしない。なんていうか、すごく苦しそうに見えるよ……。
矢吹可奈
「志保ちゃん、やっぱり少し休憩を──
北沢志保
タン タン タン グラ「───あっ」
北沢志保
バタン!
矢吹可奈
「し、志保ちゃん!大丈夫!?」
北沢志保
「……このぐらい、なんともないわ。だから私に構わないで!」
矢吹可奈
「……一体どうしちゃったの?こんなのいつもの志保ちゃんらしくない!」
北沢志保
「…………別に、いつもどおりの私よ」
矢吹可奈
「嘘だよ!!絶対に無理しているし、こんなのって──
北沢志保
きゅるるるる~~~
矢吹可奈
「…………へっ?」
北沢志保
「──っ!」
矢吹可奈
「……もしかして、お腹がすいてるの?」
北沢志保
「そ、そんなことないわ!」
矢吹可奈
「ふふ、な~んだ!そうだったんだね~。だったら~」
北沢志保
「可奈!別にいいの!私は何も──
矢吹可奈
「はい、私のプチシューあげる!」
北沢志保
「あっ────」
矢吹可奈
「……はれっ?どうかしたのかな?」
北沢志保
「……いいえ、なんでもないわ」
北沢志保
「ごめんね、可奈の言うとおり、お腹がすいていて、ちょっとイライラしていたの」
矢吹可奈
「やっぱりそうだったんだー!なら、遠慮しないで、たっくさーん!食べちゃっていいからね♪」
矢吹可奈
よかった~。うん、そうだよね。お腹がすいちゃうと、イライラしちゃうよね~。わかるわかる!
北沢志保
「ありがとう、可奈。それじゃあ──
北沢志保
「ありがとう、可奈。それじゃあ──全部、貰うわね」
矢吹可奈
「はれっ!?ぜ、全部食べちゃうの!?あ、うん、別に構わないけど……」
北沢志保
「なら、遠慮なく」モグモグモグモグ
矢吹可奈
きょ、今日のおやつがぁ~。でも、すごい食べっぷり……。よっぽどお腹がすいていたのかな?
北沢志保
ゴクン「ふぅ、美味しかったわ」
矢吹可奈
「あははは……でも、志保ちゃんが元気になってくれたみたいで安心したよ~」
北沢志保
「…………あのね、もう一つだけワガママを言ってしまってもいいかしら?」
矢吹可奈
「わー!志保ちゃんが頼ってくれるなんて珍しいね!うん、私にできる事ならなんでも言ってよ!」
北沢志保
「可奈……ありがとう」ギュ
矢吹可奈
「わわわわ!?志保ちゃん!?急に抱きついてきて、ど、どうしちゃったのかな!?」
北沢志保
「……ずっと我慢してたけど、もう止められないの……。
北沢志保
「……ずっと我慢してたけど、もう止められないの……。可奈、あのね……私、あなたの事……」
北沢志保
食 ベ テ ミ タ イ ノ
(台詞数: 50)