WANNA EAT MORE 02
BGM
赤い世界が消える頃
脚本家
CAPRI(かぷり)
投稿日時
2017-05-02 00:00:00

脚本家コメント
02ー消失ー
今回はホラー描写があります。
苦手な方はご注意下さい 👄
~前回のあらすじ~
可奈と志保は、そらに呼ばれて一緒に
夕ご飯を食べる事になったのだが……。
そらさん、ごめんなさい…………。

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矢吹可奈
「ふぅ、もうお腹いーっぱい!ごちそうさまでした~♪」
北沢志保
「私もご馳走様です」
北沢志保
噂には聞いていたけど、美奈子さんのお店の料理、美味しかったな。
北沢志保
噂には聞いていたけど、美奈子さんのお店の料理、美味しかったな。少し食べすぎてしまったかも。
早坂そら
「2人とも小食なんだね~(モグモグ)おかわりは、まだ沢山あるよ?(モグモグ)」
北沢志保
「い、いえ。お構いなく……」
矢吹可奈
「わ、私も~。もう食べられないかな~」
北沢志保
そらさんはカメラマンだけど、スタイルはかなりいいし、アイドルと言われても全く違和感はない。
北沢志保
でも、まさかあの細身の身体で大食漢だとは……。
北沢志保
でも、まさかあの細身の身体で大食漢だとは……。まぁ、765プロにもそんな人達はいるけれど。
北沢志保
「あ、そういえば、さっきの話の続きですが……」
早坂そら
「うん、美味しい……」モグモグ
北沢志保
「……あの、そらさん?」
矢吹可奈
「わぁ~、すっごく集中して食べてるね~。
矢吹可奈
「わぁ~、すっごく集中して食べてるね~。よっぽどお腹がすいていたのかな?」
北沢志保
「そ、そうかもね……」
北沢志保
仕方ないので少し待つことにした。
北沢志保
仕方ないので少し待つことにした。しかし、いくら時間が過ぎても、黙々と料理を食べ続けている。
北沢志保
……何かおかしい。
北沢志保
……何かおかしい。そらさんは既に人並み以上の料理を食べている。それなのに──
早坂そら
モグモグボリモグモグモグボリボリ
北沢志保
──食べるペースが落ちるどころか、
北沢志保
──食べるペースが落ちるどころか、もっと欲しいと言わんばかりに次々と料理を口に運んでいく。
矢吹可奈
「そ、そらさん。さすがに食べすぎじゃ──
矢吹可奈
「そ、そらさん。さすがに食べすぎじゃ──ひゃあああああ!?」
北沢志保
「可奈!?どうかしたの?」
矢吹可奈
「志保ちゃん!あ、あれ……」
北沢志保
可奈が震えながら指をさす。
北沢志保
可奈が震えながら指をさす。目で先を追うと、そこにはそらさんの足が……
北沢志保
……ない。両足が、なくなっている!?
北沢志保
……ない。両足が、なくなっている!?そ、そんな馬鹿な事があるわけ──
早坂そら
ボリ ボリ ボリ ボリ ボリ ボリ ボリ ボリ
北沢志保
──嘘……何かを噛み砕くような音がする度、そらさんの足が消えて……
北沢志保
──嘘……何かを噛み砕くような音がする度、そらさんの足が消えて……いや、違う。よく見れば
北沢志保
消えているのではなく、身体が内側にめり込んでいっている。
北沢志保
消えているのではなく、身体が内側にめり込んでいっている。まるで自分自身を食べるように!
北沢志保
しかし、それだけでは終わらず、足、下半身全体を喰らいつくすと、今度は両腕がめり込んでいき
北沢志保
両腕がなくなると、さらに上半身、頭部へと、ありえない早さで身体の大部分が消失していく。
北沢志保
そして、歯をむき出しにした状態の口だけが宙に残り、
北沢志保
そして、歯をむき出しにした状態の口だけが宙に残り、ガチリ!ガチリ!と激しく音を鳴らす。
矢吹可奈
「──ひぃ!?」
北沢志保
可奈が悲鳴をあげる。私も何が起きているのか理解ができないまま、恐怖で身動きができなかった。
北沢志保
やがて、その口が私の方を向くと、
北沢志保
やがて、その口が私の方を向くと、まるで獲物を見つけたかのようにニタリと嗤って言った──
早坂そら
モ ッ ト
早坂そら
モ ッ ト 食 ベ タ イ !
北沢志保
──そして、私に向かって飛び掛かってきた!
矢吹可奈
「し、志保ちゃん!逃げてー!!」
北沢志保
「きゃああああーー!!」

(台詞数: 49)