矢吹可奈
「これからどうするの?シホちゃん」
北沢志保
「まずは証拠を集めるわ。サイレンスを問い詰めるとしても、皇女の話だけじゃ…」
北沢志保
「しらばっくれられるのがオチだもの」
矢吹可奈
「証拠って……具体的にはどういうの?私も手伝うよ」
北沢志保
「………良いの?使徒(私達)の仲間だと思われたら、貴女が“恩返ししたい”人達から…」
北沢志保
「敵とみなされる可能性もあるわよ?」
矢吹可奈
「でも、その人達を助けるためにも必要なことなんでしょ?だったら、やるよ」
北沢志保
「ふぅ………ホントに、お人好しなんだから…」
矢吹可奈
「それで、証拠って何を集めれば良いの?」
北沢志保
「んー、そうね……サイレンスがサミット襲撃の現場に居たっていう証拠があれば良いけど…」
北沢志保
「さすがに、現場に物的な証拠を残すようなヘマはしないでしょうから……何か別の…」
矢吹可奈
「サミットに出てた人みんなが“居た”って言ってくれれば、言い逃れできないんじゃ…?」
北沢志保
「それだと不十分ね…。偽者だって言い張られたら、それを覆す証拠が必要になるもの」
矢吹可奈
「その時に居たのが本物だっていう証拠が必要ってこと?」
北沢志保
「そうよ。首謀者は他人の体を乗っ取って操っていたわけでしょう?」
北沢志保
「別人になりすますのなんてワケないはず……って主張されたら反論のしようがないわ」
矢吹可奈
「う~ん………難しいな~…」
北沢志保
「もう少し、当時の詳しい状況が知りたいわね…」
北沢志保
「直接、その場に居た人間から話を聞きに行ってみましょう」
北沢志保
━━━━━━
永吉昴
「し、シホ!?………何しに来たんだ…?」
北沢志保
「そんなに警戒しないで、話を聞きに来ただけだから」
永吉昴
「話…?」
北沢志保
「えぇ、貴女もサミットに出席していたんでしょう?」
永吉昴
「なんでお前が、サミットの話なんか…」
北沢志保
「私達はサミットを襲撃したのはGのヤツだって聞いてたんだけど…」
北沢志保
「こっちのカナが、なでしこの皇女から首謀者がサイレンスだって話を聞いたみたいなの」
北沢志保
「それで、その真偽を確かめたいのよ。それが本当ならサイレンスは私達を騙してることになる」
永吉昴
「そういうことか……でも、なんだってわざわざオレの所に…」
北沢志保
「貴女が一番、簡単に会って話せるからよ。他の人だと、近付くだけで戦闘になりかねないし」
永吉昴
「正直にどうも…。でも、オレも見たままのこと以上はよくわかってないから話せないぜ?」
北沢志保
「それで良いわ。その“見たまま”を聞きたいんだから」
北沢志保
「とりあえず、サイレンスが首謀者として襲撃の場に居たのは、貴女も見ているのよね?」
永吉昴
「あぁ、たしかにそんな名前を名乗って……いや、名乗る前にセリカがそう呼んでたんだっけか…」
北沢志保
「セリカって……あの天使の…?」
永吉昴
「そうそう、アイツ天使だったんだよな……ビックリしたよ」
永吉昴
「あぁ、でも、その後すぐに居なくなっちまったんだよな…」
北沢志保
「え……居なくなった…?」
永吉昴
「そのサイレンスってヤツのなんちゃらゲートって魔法で、強制的にどっか別の場所に…」
永吉昴
「ワープさせられたみたいだったぜ。たしか、お供のヤツも一緒に…」
北沢志保
「強制的にワープって……まさか、コンペルゲート!?」
永吉昴
「え、いや、正確な名前は覚えてねぇけど……たぶん、そんな感じだったかな…?」
北沢志保
「………」
矢吹可奈
「どうしたの、シホちゃん?」
北沢志保
「……………決定的な証拠があるかもしれない…」
矢吹可奈
「えぇ!?」
永吉昴
「お、なんだ?今の話が何か役にたったのか?」
北沢志保
「えぇ、少し危険だけど……調べてみる価値はあるわね…」
矢吹可奈
「危険って………何を調べるの?」
北沢志保
「世界樹の中枢よ」
(台詞数: 50)