北沢志保
(北上麗花。私は最初、あの人のことが苦手だった。)
北沢志保
(性格は気ままで、まるで子供みたい。これまで出会ったどの大人とも違う。)
北沢志保
(いつもヘラヘラと笑っていて、どこか抜けていて、不真面目だと感じたことさえある。)
北沢志保
(でも、違った。あの人のステージを見た時、私は自分の間違いに気づいた。)
北沢志保
(あの人は自由なんだ。歌もダンスも、何に対しても。あの人のステージは自由そのものだ。)
北沢志保
(誰よりも自由なアイドル。それが北上麗花であり、自由こそがあの人の武器。)
北沢志保
(それがわかった時、私の胸に湧き上がったのは、尊敬でも賞賛でも憧れでもない。)
北沢志保
(……対抗心だった。)
北沢志保
私、麗花さんには負けたくないんです。同じアイドルとして、トップを目指す者として。
北上麗花
ええっ?私のこと、そんな風に思ってたんだ?
北沢志保
意外でしたか?
北上麗花
うん、ちょっとビックリしちゃった。そんなこと言われたの初めてかも。
北上麗花
でも…うん、いいかも。私も志保ちゃんには負けたくないな♪
北沢志保
えっ、麗花さんも?どうしてですか?
北上麗花
志保ちゃんがすごいアイドルだからだよ。
北上麗花
私ね、ずっと前から志保ちゃんのこと「すごいな〜」って思っていたんだよ?
北上麗花
どんなお仕事にも真剣で、頑張り屋で、歌が上手で、とっても可愛くて…。
北上麗花
会う度にぐんぐん成長しているの。志保ちゃんって本当にすごいよね!
北沢志保
そ、それは褒め過ぎですよ。
北上麗花
そんなすごい志保ちゃんに「負けないぞー!」って言われたんだもん。
北上麗花
私も、張り合いたくなっちゃうよ。こういうのも初めて…かな?
北沢志保
麗花さん…。
北上麗花
ねえ、志保ちゃん。私、志保ちゃんのライバルになりたいな。
北沢志保
えっ…そんなの、私は麗花さんのことを、とっくの昔に…。
北上麗花
こういうのは言葉にしておきたいの。
北上麗花
私たちは同じ事務所のアイドル仲間で、お友達。それはこれからも変わらないけれど…
北上麗花
これからはライバルでもある…そうだよね?
北沢志保
…はい。望むところです。
北沢志保
次に私と同じステージに立つことがあれば…その時は、私が上ですからね。
北上麗花
ふふっ♪楽しみにしてるね♪
北上麗花
……ところで、志保ちゃん。
北沢志保
何でしょうか?
北上麗花
私たちは、同じ事務所のアイドル仲間で、お友達で、それからライバルでもあるけれど…
北上麗花
恋人にもなれるよね?
北沢志保
…ええ、もちろんです。
北沢志保
次は…私が上ですからね。
(台詞数: 36)