北沢志保
【夏休みのある日】
北沢志保
ここが百合子さんの言っていた図書館ね。
北沢志保
思ってたより小さいわね。
大神環
でもゆりこはここは何でも揃ってるって言ってたよ。
北沢志保
そうね。重要なのは大きさじゃなくて本の種類だもんね。
大神環
くふふ♪しほー!早く早くー!(チャリン)
北沢志保
そんなに急がなくても図書館は逃げたりしないわよ。
北沢志保
そんなに急がなくても図書館は逃げたりしないわよ。ん?
北沢志保
ほら、走ったりするから落とし物したわよ。
大神環
ほんとだ!ありがとうしほ。
北沢志保
可愛いキーホルダーね。新しく買ったの?
大神環
ううん。これはね、たまきが頑張って作ったんだ!
北沢志保
すごいじゃない!こんなに可愛いキーホルダーなら私も欲しいぐらいだわ。
大神環
あ…ごめんね。たまき、この一個しか作ってないからあげられないんだ。
大神環
でもでも、今度作ってあげるね。
北沢志保
ふふっ、ありがとうね。楽しみにしてるわ。
北沢志保
さて、中に入りましょうか。(ガチャ)
北沢志保
(キョロキョロ)中は結構広いのね。それに……本の数もすごく多いわ。
大神環
すごーい!ここでかくれんぼしたら面白そう!
北沢志保
だめよ環。今日は絵本を探しに来たんだから。
大神環
むぅ、わかってるぞ。
北沢志保
良い子ね。それじゃあ絵本を探しましょうか。
北沢志保
………。
北沢志保
すごい…。絵本だけでもこんなに…。私が持ってない物ばかりあるわ。
大神環
おぉ…。どこを見ても本がぎっしりあってすごいぞ…。
大神環
あれ?何だろう、この本は?
大神環
タイトルが書いてないや。(ペラッ)
大神環
「あるところに小さな村がありました。」
大神環
「その村はとても平和で、大人たちは一生懸命働き、子どもたちは元気よく遊んでいました。」
大神環
「ところがある日、村からうんと離れた場所に、悪~い女王様が現れたのです。」
大神環
「そして、女王様は自分の子分たちを村に送り込み、村から子どもたちを攫っていきました。」
大神環
……ここから先は真っ白だ。
大神環
「……助けて」
大神環
誰!?
大神環
「……お願い…助けて…」
大神環
誰なの?どこにいるの?
大神環
「……私…待ってる……あなたが助けてくれるのを…」
大神環
「あなたなら……悪い女王様から助けてくれるって……信じてる…」(ピカーン)
大神環
(ピカー)わわっ!本が光って…
大神環
うわぁあああああああああああああああああああああああああああ(シューン)
大神環
(コトン)………。
北沢志保
ふぅ、こう色んな本があると目移りしちゃって疲れちゃうわね。環も疲れたでしょ?
北沢志保
………。
北沢志保
………環?
北沢志保
どこにいるのー?環ー?
大神環
本「………。」
(台詞数: 46)