照詩
BGM
創造は始まりの風を連れて
脚本家
Կիշիրա
投稿日時
2016-09-07 06:12:46

脚本家コメント
いくつか前の同じようなタイトルのドラマの続きです。
今気づいたけど水を多く持ってきてたのは環の方でしたね。すみません私がアホでした。

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北沢志保
翌朝。自分のクシャミで目が覚めた。
北沢志保
どうやら、深夜から日の出の一瞬だけ気温が急激に下がるらしい。どんな天候なのよ。
北沢志保
上着を探しながら、ある事を思い出して急激に頭も覚める。
北沢志保
そういえば!昨夜同じテントに入った少女はとても薄着だった。早く体を温めないと体を壊してしま
大神環
すぴー。
北沢志保
ものすごく着込んでた。いつの間に。
北沢志保
まあよく考えたらこの子、ここにしばらく居るみたいだし、慣れてるのは当然か。
大神環
すぴっ……へっくし。
北沢志保
寝くしゃみ。荷物から寝袋を取り出して、頑張って少女を詰め込み、お湯を沸かすために外に出た。
北沢志保
昨夜と同じ場所でまた火を焚き、朝食の準備をする事にした。
北沢志保
水を多めに持ってきておいて良かった。お茶パックと二人分のカップを用意して、座り込んだ。
大神環
むにゃむにゃ……ねごとー。
北沢志保
……昨夜。私を信用してくれたのか、このこの事情を少し聞いた。
北沢志保
要約すると、昔からここは子どもたちの秘密の遊び場だったらしい。
北沢志保
食料や服などを準備すれば、そこまで辛い環境でも無いらしい。
北沢志保
いつでも夏休み気分が味わえる地として大人気だったそうな。何より……
北沢志保
ここに大人は絶対こない。それが、子どもたちには魅力的なだったのだろう。
北沢志保
だけどそれも長くは続かず、ここで遊んでいることが次第に大人にばれ始めたらしい。
北沢志保
遊ぶ子も少しずつ減っていき、十数人は数人になり、とうとう。
北沢志保
……最後に、一番仲の良かった子がこの子と約束したらしい。絶対ここに帰ってくるからと。
北沢志保
それ以来、この子は長い休みにはここに来ては、待っているのだ。
北沢志保
……。
北沢志保
大人……親が子どもたちに、ここに来る事を禁じたのはとても自然だ。やはり普通に危ない。
北沢志保
家族を大切に思うなら、当たり前だ。私だって止める。なのに……
北沢志保
なのに何故、この子はまだここに来られるのだろう。なぜ止められないのだろう。
北沢志保
……
北沢志保
……おはよう。
大神環
……いい匂いする。モゾモゾ
北沢志保
イモムシごっこ?
大神環
いつの間にか袋に詰められてた。志保、たまきを出荷するつもり?モゾモゾ
北沢志保
朝ご飯出来たわよ。っていってもパン切っただけだけど。
大神環
出荷まえに太らせるつもりだ!モゾモゾ
北沢志保
良いから早く人間に戻って座りなさい。はいお茶。
大神環
いただきます!
大神環
ふぁー。蘇った!久々に充実したした朝!
北沢志保
……。
北沢志保
私は、この長い休みの間に旅をしていた。主に昔人が住んでいた所。
北沢志保
何故そんな事をしているのか、自分でも分からないけれど。私が訪れた場所は全て、終わっている。
北沢志保
昔に起こった天変地異は昔の事で、私にはもう関係の無いことだった。
北沢志保
関係の無いことだと思っていた。
北沢志保
だから私にはわからない。今もまだ昔起こった災いに苦しめられているという事が。
北沢志保
終わってしまった街の中で、また終わっていない人がいる事が。
北沢志保
だから私には分からない。
北沢志保
この終わらない夏に縛られた。終わってはいけない少女の、
北沢志保
なんというか、解決のしかたが。わからない。
大神環
……なんか難しい顔してる。
北沢志保
あ、ごめんなさい今頭の中でプラネタリウム作ってた。
大神環
脳内DIYだ。あ、そういえば、昨日は曇ってたけどさ。
大神環
ここ、夜になったら星めっちゃ見えるよ!正直おそろしくなるくらい見える!星トラウマ!
北沢志保
とりあえず、今日もここで一夜を明かすことにした。

(台詞数: 50)