北沢志保
我が家にはふくれっ面の駄神というべきお稲荷さまがいます。
矢吹可奈
志保ちゃん、ヒドい!死にかけたんだよ、プンプン‼︎
北沢志保
ごめんなさい。ネクタイを締める練習に集中してたら…
矢吹可奈
全く…気が付いたら大きな河の前にいてさ…
矢吹可奈
そうしたら黒い鎧を着た天間星アケローンのカロンっておじさんに声掛けられて…
矢吹可奈
「河を渡りたければ金を出せ」って言われたから、無いよって言ったら「代わりに毛皮を寄こせ」
矢吹可奈
って言われて毛皮を剥がされそうになったら「何だ?ノミだらけじゃないか!こんなのいらんわ!」
矢吹可奈
「エディングカレントクラッシャー‼︎」
矢吹可奈
って吹っ飛ばされたと思ったら目が覚めたんだ。なんか痛かったよ…
北沢志保
ノミに救われるとは…運がいいわね…
矢吹可奈
で、目が覚めたのはいいけど…
矢吹可奈
なんで私の顔に濡れタオルが掛けてあったのかな?
北沢志保
それは確実にトドメを…
北沢志保
それは確実にトドメを…コホン。特に意味は無いわ。気にしないで。
矢吹可奈
それに私が目を覚ましたのを知って舌打ちした気もするんだけど?
北沢志保
チッ!聞こえていたのか…
矢吹可奈
志保ちゃん⁉︎
北沢志保
コホン。舌打ちなんてしていなかったわよ。お稲荷さまの気のせいよ。
矢吹可奈
そうなの?良かったー!
北沢志保
こっちはちっとも良く無いわよ。お稲荷さまったらお漏らし(大)するんだもの。
北沢志保
後始末が大変だったのよ。臭くて…
矢吹可奈
ごめんなさい…窒息死するといろいろ漏れるって本当なんだね…
北沢志保
あまりにも臭いからお稲荷さまを生ゴミとして処分しようと思ったくらいよ。
矢吹可奈
志保ちゃん、ヒドい!
矢吹可奈
志保ちゃん、ヒドい!あ、でも出されていないって事は思っただけなんだね。
北沢志保
残念ながら昨日は生ゴミの回収日じゃなかったのよね…
矢吹可奈
志保ちゃん、やっぱりヒドい!
北沢志保
お稲荷さま、次の生ゴミの回収日に…
矢吹可奈
やなこった!
矢吹可奈
はぁ…志保ちゃんのお父さんにも会えなかったし、踏んだり蹴ったりだよ…
北沢志保
お父さん、一泊しただけでもう仕事に戻っちゃったからね。
矢吹可奈
ちゃんとご挨拶したかったのになぁ…
北沢志保
あら、殊勝な心掛けね。
矢吹可奈
お父さんの未来の義娘ですってね。
北沢志保
あら、大変。窒息状態の時に酸素欠乏症になったのね。だから頭がおかしく…
矢吹可奈
正常だよ!
北沢志保
まぁ、一応お父さんにお稲荷さまの事を話しておいたわよ。
矢吹可奈
本当⁉︎ なんか言ってた?是非志保ちゃんのお嫁さんにとか?
北沢志保
狐より狸の方が好きなんだって。
矢吹可奈
へ…
北沢志保
という事で次にお父さんが帰って来た時には狸神歩さんを呼ぼうかな?
矢吹可奈
志保ちゃん⁉︎
北沢志保
でもお父さん、お稲荷さまの毛並みは気に入ったみたいよ。
矢吹可奈
本当⁉︎よーし、次にお父さん…いやお義父さんが帰って来るまでによくお手入れして…
北沢志保
こんな毛皮の敷き物が欲しいって。
矢吹可奈
さすが親子だよ、コンチクショー‼︎
(台詞数: 46)