北沢志保
(あら…?まだ誰かいるのかしら?)
矢吹可奈
ううぅ…ぐすっ…。
北沢志保
(可奈…。泣いてるのかしら。)
矢吹可奈
あっ!!し、志保ちゃん!?い、いたんだ!
北沢志保
…。どうしたのよ。泣いてた…みたいだけど。
矢吹可奈
な、泣いてなんかないよ!ほら、私は元気〜♪
北沢志保
目、赤くなってる。
矢吹可奈
あ、うぅ…。ちょっとうとうとしちゃって……。
北沢志保
話くらいなら、聞くわよ。
矢吹可奈
志保ちゃん…。
北沢志保
ほら、今なら誰もいないから…。…ね?
矢吹可奈
……うん。
矢吹可奈
…最近、何でからわからないんだけど、何をしても全然上手くいかないの。
北沢志保
調子、悪いみたいね。音無さんも言ってたわ。
矢吹可奈
レッスンもみんなの足引っ張るばっかりで…。今日もトレーナーさんに怒られちゃった。
北沢志保
そう…。
矢吹可奈
今まであんなに楽しかったのに…。最近は、事務所に行くのが何だか嫌なの。
矢吹可奈
キラキラしてるみんなを見るのも、今は嫌…。良くない事ばっかり、考えちゃうから…。
北沢志保
…。
矢吹可奈
気付いたらね。どうしたらレッスン休めるかな、なんて子供みたいな事考えてるの。
矢吹可奈
最悪だよね…。実力もセンスも一番無い私が、こんな事ばっかり…。
北沢志保
………じゃあ、やめる?
矢吹可奈
え……?
北沢志保
アイドル、私と一緒にやめちゃいましょうよ。
矢吹可奈
し、志保ちゃん……?
北沢志保
私もね、最近思ってたの。私には、もっと相応しい事があるって。
北沢志保
無理してアイドルやらなくてもいいんじゃない?可奈にも他に出来る事、きっとあるわよ。
北沢志保
私にとってもいい機会だわ。明日、プロデューサーに言いにいかない?もう、やめますって。
矢吹可奈
そ、そんなこと……
北沢志保
だって嫌なんでしょ?無理してやらなくてもいいじゃない。辛いならやめればいいのよ。
矢吹可奈
…………だめ。……だめだよ、そんなの。
北沢志保
どうして?やめましょうよ一緒に。
矢吹可奈
違うの。そういう事が言いたかったんじゃない。
北沢志保
はっきりしなさいよ。可奈はどうしたいのよ。
矢吹可奈
やっぱり……頑張りたい。さっきは弱音、言っちゃったけど……。
矢吹可奈
きっとこんな気持ちでやってたからダメだったんだよね。うん。きっとそうだ。
矢吹可奈
頑張りたい!もっと出来るようになりたい!って気持ち、ちょっと忘れてたかも。
北沢志保
ふふっ。顔色、少し良くなったみたい。
矢吹可奈
志保ちゃん…。
北沢志保
いい?あなたの一番の武器はそういう所。前向きで一生懸命になれる所よ。
北沢志保
どんなに大きく躓いても、自分なりの前向きさで起き上がる。
北沢志保
今もちょっと考え方を変えただけですぐに立ち直ったでしょ?それは誰でも出来る事じゃないわ。
矢吹可奈
そ、そうなのかな…?
北沢志保
そういう可奈だから私は尊敬してるし、大好きなの。
矢吹可奈
ええっ!?/// し、志保ちゃん!?///
北沢志保
ほら、付き合ってあげるから、練習行くわよ。遅れてた分、取り返さなきゃ!
矢吹可奈
う、うん!お願いします!よぉ〜し、頑張るぞーー!
矢吹可奈
(さっきの志保ちゃん…凄く可愛かったな…。私の事、大好き、って…///)
矢吹可奈
(あれ?何で恋する乙女みたいになってんだ?)
矢吹可奈
(レッスン、集中できるかなぁ…。)
(台詞数: 50)