矢吹可奈
ー生っすか放送開始1時間前の楽屋ー
横山奈緒
「志保、わたしの衣装チェックたのむわ。ちゃんと着られてるか?」
北沢志保
「えっと・・・はい、問題ありません」
横山奈緒
「よっしゃ!じゃあ今度はわたしが可奈の衣装をチェックする番や」
矢吹可奈
「・・・」
横山奈緒
「可奈、どないしたんや?って、生まれたての小鹿みたいに足プルプルしてるやん!?」
北沢志保
「顔色もあまり良くないみたいだけど・・・」
矢吹可奈
「それが・・・その、緊張でふるえが止まらなくって・・・」
横山奈緒
「大丈夫か?今夜の生っすかがわたしら三人のユニットのお披露目やから、無理あらへんけど、
横山奈緒
しっかりしてや、リーダー!」
矢吹可奈
「どっ、どどどどうしよう!あと1時間で放送がはじまっちゃうよぉ~」
横山奈緒
「あかん重症や。とりあえず深呼吸して落ち着くんや」
矢吹可奈
「しっ、深呼吸だね。えっと、ヒッ!ヒッ!フゥ~、ヒッ!ヒッ!フゥ~」
横山奈緒
「何でラマーズ法やねん!志保、あんたからも何とか言うたって」
北沢志保
「えっと、この間346プロの女の子と同じステージに立ったときに、
北沢志保
好きな食べ物を出るときの掛け声にするといいって教えてもらいました」
横山奈緒
「ナイスや志保!可奈、あんたの好きな食べ物を言ってみ。お好み焼きか?たこ焼きか?」
北沢志保
「それは奈緒さんの好きな食べ物なんじゃ・・・」
矢吹可奈
「えっと、えっと・・・
矢吹可奈
酢!」
横山奈緒
「短いわ!」
北沢志保
「今日の本番をあんなに楽しみにしていたのに、何かあったの?」
矢吹可奈
「・・・あのね、昨日寝る前にどうしてプロデューサーさんがわたしをリーダーに選んだのか、
矢吹可奈
そんなことを考えて・・・そしたら今日の本番が怖くなっちゃって・・・だってわたし、
矢吹可奈
志保ちゃんみたいにしっかりしてないし、奈緒ちゃんみたいに人を楽しませることもできないのに」
横山奈緒
「今さらそんなことを言われても・・・」
北沢志保
「・・・」
北沢志保
「確かに奈緒さんの方がリーダーに向いてる」
横山奈緒
「いきなり何ちゅう事を言うねん!」
北沢志保
「そう思って前にプロデューサーさんのところに行ったら、胸を張って、
北沢志保
“勘”だって。自分の思いも寄らないすごいユニットになる予感がするからって」
矢吹可奈
「でもリーダーのわたしが失敗してみんなの足を引っ張っちゃったら・・・」
北沢志保
「何とかなるわよ」
矢吹可奈
「志保ちゃん?」
北沢志保
「きっと何とかなる」
横山奈緒
「何とかなる、か。とても志保の言葉とは思われへんな。せやけど・・・
横山奈緒
その通りや!何とかなる!いや、必ず何とかして見せるんや!」
矢吹可奈
「・・・そう、だよね
矢吹可奈
逃げ出したいほど怖いけど、ここで逃げたらアリーナライブの時と同じになっちゃうもんね」
横山奈緒
「調子出てきたやん!」
矢吹可奈
「志保ちゃん、奈緒ちゃん・・・ありがとう!大好きだよ!」(ギュッ!)
北沢志保
「可奈ったら、衣装が乱れるじゃない」
横山奈緒
「志保、もしかして照れとるんか?」
矢吹可奈
スタッフ「ブルームーンの皆さん、スタンバイお願いします」
矢吹可奈
ねぇねぇ!いつものあれをやろうよ!
北沢志保
「あれ?」
横山奈緒
「765プロで本番前の“あれ”言うたらあれしかないやん!可奈、音頭は任せたで!」
矢吹可奈
「よーし!それじぁあいくよぉ~
矢吹可奈
765プロ!ファイトォーーー!」
矢吹可奈
可奈・志保・奈緒「めざせ!トップアイドルーーー!」
(台詞数: 50)