おとぎストーリー、天使のしっほ。
BGM
絵本
脚本家
イッパイアッテサ
投稿日時
2015-10-25 23:17:31

脚本家コメント
タイトルを閃いてしまったので。アイデアは使わないと損な気がしたので内容を考案しました。
以前のアイマスライブのパンフレットには、これの元ネタのアニメタイトルが載り続けてたんですよね……

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北沢志保
「……おはようごさいます。ステージの掃除ならもう私がやっておきましたよ。」
北沢志保
「あと……この資料劇場に置きっぱなしでしたよ。まったく……世話が焼けるんですから。」
北沢志保
……私と、私の『ご主人様』のいつもの会話です。『ご主人様』はどうにも抜けています。
北沢志保
……あ。アイドルとして活動している時は、『ご主人様』でなくプロデューサーさんでした。
北沢志保
とは言え、まだ駆け出し。活動よりレッスン、そしてプロデューサーさんのフォローの日々です。
北沢志保
……なぜ私がそこまでやるか、ですか?……勿論事務所には、事務の方もいらっしゃりますよ。
北沢志保
でも、これが私の『使命』なんです。不条理でも、『使命』は果たさねばなりません。
北沢志保
『ご主人様』を支える事。プロデュースされるアイドルとしても、彼のアシスタントとしても。
北沢志保
それだけでなく、仕事が終われば『ご主人様』の家で、炊事洗濯など生活を支えることも。
北沢志保
しつこいようですが、下された『使命』が有るからです。私の意思からではありません。
北沢志保
……
北沢志保
……ええと、少し熱くなってしまいました。もう少し詳しく話さないと、誤解されそうですね。
北沢志保
生まれかわり……というものを非科学的と信じない人間は、沢山居ます。
北沢志保
でもそれは、『私たちの世界』では常識……というより、現実なのです。
北沢志保
「人間」以外の世界、すなわち「動物」の世界では。正確には、「人間の恩を受けた動物」には。
北沢志保
……人間の恩を受けた動物は、それに報いるため、死後、人の姿を持ってこの世界に還されます。
北沢志保
その相手の役に立つよう、人間社会の常識や、家事スキルを習得したうえで。
北沢志保
さながら、「冥土」から押し掛けてくる『メイド』……当事者には笑えない冗談みたいな話です。
北沢志保
つまり私も……不本意ながら前世で『ご主人様』、すなわちプロデューサーさんの世話になり、
北沢志保
死後、彼のもとに帰されたわけです。……なんで私が、彼のために滅私奉公しないといけないのか。
北沢志保
……
北沢志保
……「動物の世界」のルールは順守しなければ。そういう意味で、前世の私の落ち度ですが、
北沢志保
前世の私は……野良猫でした。黒い子猫。
北沢志保
活発に走れるようになって間もなく、親との集合場所を忘れ、はぐれてしまいました。
北沢志保
体が成長しつつあったとはいえ、自力で獲物を狩れない頃。普通ならそのまま果てた筈です。
北沢志保
そこに通りかかったのが、『ご主人様』……幼い日のプロデューサーさん。
北沢志保
痩せた私を抱き上げて、自宅まで連れていきました……別に、頼んでもないのに。
北沢志保
タオルを敷いた箱に閉じ込めて。鉄の中から魚か何かよく分からないものを取り出して、
北沢志保
私に押し付けるように寄越して……ジロジロ見られながら食事するの、嫌だったのに。
北沢志保
……私だって、死が迫ってるのに敢えて食べない選択はしません。仕方ないから食べましたよ。
北沢志保
……なんで『ご主人様』は、他人が食事してるのを見て、あんなにニコニコしてたんでしょう。
北沢志保
……今まで暮らしてきた裏通りには帰れない。そう感じ、人間の家で生きていく覚悟をしました。
北沢志保
『ご主人様』は、大抵の日は朝から夕方まで家にいません……学校に通ってましたから。
北沢志保
朝に私にご飯を押し付け。帰ってから私を箱から出して「遊び」に付き合わせる。
北沢志保
日中はずっと、彼のお祖父様に面倒見てもらっていましたよ。
北沢志保
……どうせなら、お祖父様に遣えたかった……私がこの世に戻る大分前に、亡くなったそうですが。
北沢志保
というのが、『ご主人様』と私の縁。受けた恩を返しきるまで、『使命』は終わらないそうで。
北沢志保
……「死から救ってもらった」恩を果たすなんて。……私か『ご主人様』が果てるまでずっと!?
北沢志保
……恨みますよ『ご主人様』。私は私の命を、気ままに使えないって事なんですから。
北沢志保
……大体、前世の私が命を落としたのも、半分は『ご主人様』達のせいじゃないですか!
北沢志保
親戚の葬儀で遠出するからって、いきなり買ってきたスイッチ式の餌ボックスを据え付けて。
北沢志保
どうやったら猫の私が餌を取り出せるか、ろくずっぽ説明もせず……出ていっちゃって。
北沢志保
数日後、餌ボックスの前で倒れた私を抱えて……大泣きしてくれたけど、もうどうしようもなくて。
北沢志保
……
北沢志保
……親との集合場所を忘れて。餌の取り出し方も覚えられなくて。つくづく自分が情けない。
北沢志保
そう感じたから、私、今はなんでも記憶できるようにしてます……台本や歌詞なんて、余裕です。
北沢志保
私ですらこうやって努力してるんですから。『ご主人様』も、しっかりしてもらわないと困ります!
北沢志保
なのに、『なんで志保は、いつもそのボーダー服なんだ?』なんて。そんな事どうでもいいでしょ!
北沢志保
……体が冷えきった私を連れて帰るとき包んでくれた、私の箱に敷いてくれた、
北沢志保
『ご主人様』が使ってたスポーツタオルの柄……それくらい、覚えていてください。もう。

(台詞数: 50)