矢吹可奈
ねえ、志保ちゃんはさ、
矢吹可奈
どうして私と仲良くしてくれるの?
北沢志保
急にどうしたのよ?もうすぐ出番だからって、緊張してるの?
矢吹可奈
前から思っていたんだ。私と志保ちゃんって、タイプが全然違うでしょ?
矢吹可奈
だけど、私と志保ちゃんは親友。それがどうしてなのかなって。
北沢志保
タイプが違うと分かっていながら、可奈は私に近づいていたのね。
北沢志保
なら聞くけど、どうして可奈は私と仲良くしてくれるの?
矢吹可奈
えっと……志保ちゃんってクールに見えてすごく可愛いし、優しいし、それに………
北沢志保
そ、そう。もういいわ。何か恥ずかしくなってくるから………。
矢吹可奈
あ!それと、志保ちゃんとなら仲良くなれるって思ったから!
矢吹可奈
でも、それが何故だか分からなくて………。
北沢志保
………
北沢志保
………私があなたと仲良くしている理由はね、
北沢志保
可奈が可奈だからよ。
矢吹可奈
ふぇ?どういうこと?
北沢志保
歌が大好きで、いつも明るくて、そのくせいじけやすくて、純粋で、ドジで………
北沢志保
………そして、人を惹きつける力がある。
北沢志保
そんなあなただから、私は一緒にいたいと思えるの。
矢吹可奈
え、えっと、志保ちゃんは私みたいな人が好みってこと?
北沢志保
可奈みたいな、じゃない。
北沢志保
可奈じゃないとダメなのよ。
北沢志保
知ってる?人はね、最初は自分と似たような性格の人を求めるの。
北沢志保
だけど大人になっていくにつれて、自分に足りないものを持っている人を求めるようになる。
北沢志保
私にとってのそれが可奈、あなたなのよ。
北沢志保
あなたは、私にないものの塊の様な子だから。
矢吹可奈
………ってことは、私にないものを志保ちゃんが持ってるから、私は志保ちゃんに惹かれたのかな?
北沢志保
それは私には分からないわ。可奈の心だけが知っていることだから。
矢吹可奈
じゃあ私は、無意識に志保ちゃんが私にないものを持ってる人だって分かってたんだね!
北沢志保
………可奈はそうかもしれないけど、私はそうじゃなかったわ。
北沢志保
最初、私はあなたをただ甘くて弱い人間だと決めつけていた。
北沢志保
もしかしたら、私達はそうやってすれ違っていたかもしれない。
北沢志保
人は、他人をちゃんと理解することが苦手だから………。
矢吹可奈
でも、私達はそうならなかったってことだよね!
矢吹可奈
つまり、私と志保ちゃんの出会いは奇跡ってことだよ!
矢吹可奈
お互いのことをちゃんと分かって、こうして一緒にいられるんだから!
北沢志保
奇跡だなんて、言い過ぎよ。
北沢志保
………まあ、悪くはないけど。
矢吹可奈
出会いは〜♪奇跡〜♪偶然にしては〜♪出来過ぎ〜?
北沢志保
………少し話し過ぎたわね。私も緊張しているのかも。
北沢志保
出番も次ね………可奈、準備はいい?
矢吹可奈
えっ!?もう次なの!?
北沢志保
落ち着きなさい。どんなステージでも、足りないものを補い合っている私達なら上手くいく。
北沢志保
そうでしょう?
矢吹可奈
……うん!行こう、志保ちゃん!
(台詞数: 44)