如月千早
あの、せんせ、いえ、貴音さん……?(ジャカジャカ)
四条貴音
如月千早、何か質問が?(ズルズルー)
如月千早
あ、えーと、質問というか……、
ジュリア
アタシ達にレッスンしてくれるの、有り難てーんだけど……、(ジャラジャジャン)
ジュリア
ラーメン食うのは、終わってからにして貰えるかな……。
四条貴音
……何と、教え子達にらぁめんを咎められるとは、面妖な!(ちゅるちゅる)
如月千早
いえ、そんなどうしてもという訳では……。(ジャーン)
ジュリア
コッチは教わってる身なんで……、でも気が散るってーか……(キュインイン)
四条貴音
はいそこ!とれもろあーむ禁止!
ジュリア
いきなりチェック入った!心臓に悪い!
四条貴音
じゅりあ、手を抜かずにびぶらぁとを使いなさい。
ジュリア
いやでも、譜面にもちゃんとトレモロって……
四条貴音
すると、じゅりあは譜面に書いてあるならば、歯で弾けとあれば歯で弾くのですか?
四条貴音
じゃむを塗れ、ぎたーを燃やせと書いて有らば、それに従うのですか?
ジュリア
いやそれ、どこのジミヘンすか?
如月千早
……面白そうね。リーダー、やってみない?
ジュリア
やんねーよ。
ジュリア
で、何でトレモロダメなんスか?
四条貴音
確かにとれもろあーむは使いこなせば非常に効果的な表現方法足り得ます。
四条貴音
しかし今の貴方に必要なのは、基本の技術を高める事です。
四条貴音
未熟なまま弦を伸ばして調律を狂わせ、不協和音のまま演奏するのは、得策では有りません。
ジュリア
そこまで考えてるんスね……。納得だ。
如月千早
流石だわ!じゃあ集中して再開する為に、食事は一旦……
四条貴音
(うるうる)
如月千早
な、泣かなくても……
ジュリア
あーもう、さっさと食っちまって下さい。
四条貴音
はい♪(ズズズー)
如月千早
でも本当に良いんですか?こんなに付きっきりで練習を見て下さって、迷惑では?
四条貴音
ふふ、気兼ねなど無用ですよ。
四条貴音
貴方に教える事に対して、ちゃんと報酬を頂いているのです。
如月千早
ひょっとして、貴音さんも事務所の所属に?
四条貴音
所属という訳ではありませんが、今回の様に演奏を教えたり、収録の際に演奏したり……
四条貴音
仕事のお手伝いをさせて頂く事になりました。
ジュリア
手伝いだけ?それって何か、勿体無い様な……。
四条貴音
こうして音楽に関わり、新しい才能を育む。夢の様な仕事です。
如月千早
でも正直、貴音さんや千鶴さんの才能こそ、表に出るべきじゃないかと思います。
ジュリア
そうだぜ、ネットに残ってた音源聞いただけでも、アンタ達の凄さは分かっちまう。
ジュリア
あれだけのモンが世に出ないってのは、正直勿体無さすぎだとおもうぜ。
四条貴音
ふふ、有り難い事です。しかし……、
四条貴音
私達が表舞台に立つ事は、最早有りません。
四条貴音
千鶴はやむを得ず、貴方達と共に舞台に立ってはいますが……、
四条貴音
あの子の心中を察すれば、胸が締め付けられます。
如月千早
!それってどういう……
ジュリア
やっぱり、何かあったんだな。
ジュリア
……タカネ、出来たらその理由、聞かせちゃ貰えねーか?
四条貴音
………愉快な話ではありませんよ?
如月千早
……………。
ジュリア
……………。
四条貴音
……分かりました。話しましょう。
四条貴音
一人の、悲しい、少女の話を……。
(台詞数: 50)