Stratosphere:07
BGM
月のほとりで
脚本家
concentration
投稿日時
2015-06-05 04:16:20

脚本家コメント
どうも、空気読まないシアターPナンバーワンでございます。
また性懲りも無く遊んで作ってますので、読み辛い事この上ありません。
それでも読んで下さる貴方は………ハッ、もしや天使?

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北沢志保
安定しない電力に明滅する弱々しい灯りが、食卓を照す。
北沢志保
カチャカチャと食器の擦れる乾いた音が、光と影の曖昧な濃淡の間に漂う。
二階堂千鶴
【わたしのいもうと、おしごとは はかどって おりますか】
北沢志保
【あねさま、わたしのおしごとは、まいにち おなじことの くりかえし】
北沢志保
【はかどるはずも、ありません】
二階堂千鶴
【それはそれは。しかしあのランドマアクは、かわらずキラキラと かがやいているのですか】
北沢志保
【それはもう、あいもかわらず キラキラと】
二階堂千鶴
【わたしの ふるい ともだちは、あいかわらず さわがしい のでしょうか】
北沢志保
【ええそれはもう、あいもかわらず ぎゃあぎゃあと】
二階堂千鶴
【わたしのかつての おんじんは、あいかわらず のんびりして おりますか】
北沢志保
【ええそれはもう、あいもかわらず のほほんと】
二階堂千鶴
【いかにも それは、あのかたがたらしくて なによりです】
二階堂千鶴
【しかしあのランドマアクは、あいかわらずの すましがおで】
二階堂千鶴
【あすこに たって いるのでしょうか】
北沢志保
【ええそれはもう、あいもかわらず あすこに たって】
北沢志保
【まわりを はむしが とびまわるのも きにせずに、ひっそりと】
北沢志保
【あの しずまりかえった バビロンのとう は】
北沢志保
【ほんとうに まもらなければならない ものなのでしょうか】
二階堂千鶴
【】
二階堂千鶴
【わたしのいもうと、あなたのフライトオフィサアとは、ちゃあんと なかよく やってますか】
北沢志保
「いや、あの子、もんの凄いお馬鹿の子なんですけど」
二階堂千鶴
「そんな事を言ってはいけませんよ、志保」
北沢志保
「いやでもエンゲージの度にオドオドするし事ある毎に歌うし音痴だし馬鹿だし」
二階堂千鶴
「志保?」
北沢志保
「……ごめんなさい」
二階堂千鶴
「フライトオフィサーは、パイロット一人一人の性格と傾向に併せて開発されているのです」
二階堂千鶴
「臆病も音痴もお馬鹿なのも、全ては貴方の為の仕様なのですよ」
北沢志保
「だからこそ、訳が分からないんですけど」
二階堂千鶴
「今は分からずとも、きっとその内、得心する機会が来る事でしょう」
二階堂千鶴
「其れまでは、その子の個性?を楽しむのが宜しくてよ」
北沢志保
「其れまでに、ストレスで胃に穴が開きそうです」
二階堂千鶴
「そうそう、機体の調子は如何ですか?」
北沢志保
「そちらはもう、すこぶる良好です」
北沢志保
「姉さんの設計したティアマットは、素晴らしい、最高の戦闘機です」
二階堂千鶴
「そうですわね、敵とあらば我が子も、世界も、全てを灰塵に帰す」
二階堂千鶴
「つまりは何も生み出さぬ、最高の疫病神ですわね」
北沢志保
「姉さんの造り上げた機体は、正しく天空の神に等しい……」
二階堂千鶴
【わたしのいもうと】
二階堂千鶴
【わたしはこの、やがてくちはてる じべたに ふせながら】
二階堂千鶴
【あなたが はかいのつばさを せおって なにをなすのか】
二階堂千鶴
【たのしみに いきながらえましょう】
二階堂千鶴
【やがて くちはてる このみ と ともに】

(台詞数: 42)