北沢志保
私が立っているこの場所から前が見える
北沢志保
「前」
北沢志保
純粋に前方を差す意味での前でもあり
北沢志保
歩んできた道標という意味での前でもある
北沢志保
「前」
北沢志保
その一言で
北沢志保
これからの未来も、これまでの過去も表せてしまう
北沢志保
私が今、言っている前は前者の前になるのだけれど・・・
北沢志保
私は只管、直向きに目の前に、前方にある夢に向かっていた
北沢志保
少女ならば、誰もが一度は夢見るアイドルという夢に手を伸ばして
北沢志保
掴み取ろうとしてみる
北沢志保
大抵は途中で夢から醒めて、目の前にある現実へと向かい合っていく
北沢志保
薄い引き戸を一枚挟んだ現実と夢の狭間で心は揺れ動く
北沢志保
不安や淡い希望の葛藤の果てに
北沢志保
私は夢を取った
北沢志保
この薄い引き戸をいつか取っ払って夢と現実を邂逅させる為に
北沢志保
私は前を見て歩き続ける
北沢志保
前方、遠方にある私のよく知らない場所に「北沢志保」という名の旗をたてる為に
北沢志保
だが私は、その為に前(かこ)を蔑ろにしてきた
北沢志保
自分にも、他人にも厳しくして
北沢志保
際限ない努力はいつか報われると信じてきた
北沢志保
結果だけ出せばいいのだと勘違いをしていた
北沢志保
でもそれは間違っていると教えられた
北沢志保
あなたがそれを私に教えてくれた
北沢志保
過程も大事なのだと教えてくれた
北沢志保
たまには立ち止まって休んでいいのだと教えてくれた
北沢志保
だからそうすることにした
北沢志保
今もこうして立ち止まって
北沢志保
背伸びをしながら遠くの方を覗き込むように
北沢志保
前だけは見続ける
北沢志保
今までのことも、この胸に抱きしめて
北沢志保
もうこれ以上零さない様に
北沢志保
溢れないように大事に大事に抱えていく
北沢志保
私の全てを受け入れて
北沢志保
志を保ちながら
北沢志保
北を目指して
北沢志保
今日も私は前を向く
(台詞数: 37)