Stratosphere:01
BGM
TOWN_RMX
脚本家
concentration
投稿日時
2015-02-20 01:53:25

脚本家コメント
第二話、【破壊の女神】
いつもは節操なく好きな曲にイメージ貰って書いてるのですが、今回はほぼ一枚のアルバムからイメージを貰っております。
Suzanne Vegaのアルバム「99.9°F」(微熱)1992年
より、「Blood makes noise」
血が、騒ぐ。

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矢吹可奈
『被レーダー照射4!敵機ミサイル発射!8発来ます!!』
北沢志保
痺れを切らせてもう射って来た。どうせ無人機の癖に、根性の無い。
矢吹可奈
『志保ちゃん、当たっちゃうよ!!』
北沢志保
……こっちの根性も無かった。
北沢志保
「ちょっと静かに。」
矢吹可奈
『うう……、距離3000。』
北沢志保
敵機は進路を変えず、突っ込んで来る。良い子だ。
矢吹可奈
『距離2000!!』
北沢志保
一呼吸。レディ・QAAM、フォックス2。
北沢志保
高機動ミサイル発射、即座にスライドして、バレルロール。
北沢志保
すれ違い様に、爆炎。破片が断末魔の様にすがり付いて来るが
北沢志保
勿論届きはしない。
矢吹可奈
『さ、3機撃墜!残り2機、反転上昇して来ます!』
北沢志保
流石は無人機、捻りの無い機動で面白味に欠ける。
北沢志保
スロットルをハーフまで戻す。上昇停止。
矢吹可奈
『垂直上昇中だよ!?ストールしちゃう!!』
北沢志保
「させてるのよ。」エンジンストール、つまり失速、落下。
北沢志保
高度が高過ぎて空気密度が低いが、落下状態の外気流を使って、まあ行けるだろう。
北沢志保
ラダー全開、フラップ全開、ゼロムーブメントで機体を反転。所謂クルビット機動。
北沢志保
落下速度を利用して、エアーインテークに酸素をぶち込む。
北沢志保
エンジン再起動、スロットル全開、敵機へ突っ込む。
北沢志保
データに無い予想外の機動に、無人機は半ばフリーズ状態。
北沢志保
本当につまらない。レディ・ガン、フォックス1。
北沢志保
……………………………………。
北沢志保
空の狭間に、静寂が戻る。
矢吹可奈
『……はー、死ぬかと思った。』
北沢志保
「貴方が死ぬわけ無いでしょ。」
矢吹可奈
『違うよ!志保ちゃんがだよ!!』
北沢志保
「はぁ?何を言ってるのよ。」
矢吹可奈
『いや、ミサイル当たったら死ぬから!失速して海に落ちたら死ぬから!!』
北沢志保
「……可奈、私の嫌いな事、覚えてる?」
矢吹可奈
『え?えーと、ダビングしただけのデジタルリマスター、だっけ?』
北沢志保
「何なのそれ……。さ、帰投するわよ。」
矢吹可奈
『ラジャー!コール、リターントゥベース、帰投します!』
北沢志保
漆黒が領域を増した空。遠方に、傾きかけた陽光を浴び、《塔》がキラキラと輝く。
北沢志保
此処は空の狭間、
北沢志保
此処は空の狭間、我が褥。
北沢志保
何人たりとも、犯す事は出来ぬ。

(台詞数: 38)