想い、重ねて…
BGM
ライアー・ルージュ
脚本家
湊P
投稿日時
2015-01-18 13:20:27

脚本家コメント
志保、誕生日おめでとう!
リアフレ「この前の雪歩ドラマのように作って くれ。あ、笑いは無しでな?」
湊P「なん…だと…!?」
私に真面目なドラマを書かせるなと何時も言ってるだろう!めっちゃ恥ずかしいしそんな文才無いんだよ!
杏奈きゃわわ

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北沢志保
(唐突だが、私は恋をしている)
北沢志保
(以前の私なら、この気持ちに素直になれず、ムキになって否定していただろう)
北沢志保
(でも今ならはっきりと言える。彼のことが好きなんだと。愛しているんだと)
北沢志保
(相手はもちろん…今私の隣で歩いてるこの人だ)
北沢志保
(何が嬉しいのかにこにこした顔でいるこの人が少し憎らしく思う。人の気も知らないで、と)
北沢志保
(でも、その顔を見ていると私の顔がどんどん赤くなっているのが分かる)
北沢志保
(慌てて顔を反らす。私がこんなにも心を乱しているのにこの人はホントに…ズルい)
北沢志保
(…我ながら幼稚な考えをしてしまっているなぁと思う)
北沢志保
(はぁ、私はいつからこんなにもこの人に参ってしまってたのだろうと思い返す)
北沢志保
(私が今の事務所に入った時、最初に思ったのは「こんな緩い所で大丈夫なの?」だった)
北沢志保
(この人はいつもへらへらして、頼り無さそうなのに周りのアイドルは信頼しきっている様子だ)
北沢志保
(それを見ていると私は何故かイライラし、よく反発した)
北沢志保
(あの時の私はホントに可愛いげがなく、扱いに困る子供だっただろうと思う)
北沢志保
(彼の言うこと一つ一つに反発し、我を通そうとした)
北沢志保
(いつだったか、仕事が上手くいったとき、彼に「よくやったな」と頭を撫でられ…)
北沢志保
(私はその手を払った。「子供扱いしないでください」と言いながら)
北沢志保
(その時の彼の顔は…困ったように笑っていたが、とても寂しそうな笑顔だった)
北沢志保
(そんな顔を見た私は、胸を締め付けられるような感覚に襲われ、慌てて逃げ出した)
北沢志保
(分かっていた。彼がまるで自分の事のように心の底から喜んでくれていたことを)
北沢志保
(でも私は、それを素直に受け取ることが出来なかった)
北沢志保
(それからだろう。彼のことが気になり、目で追うようになったのは)
北沢志保
(敏腕…と言うのだろうか?彼は確かに凄かった)
北沢志保
(彼を慕うアイドルが多いのも納得できる程の仕事ぶりだった)
北沢志保
(それでも頑なに認めず、彼の指示を無視し、仕事をしていたとき、それは起こった)
北沢志保
(番組の撮影で大きなミスをしたのだ。他の共演者の人達も巻き込んで)
北沢志保
(その中には親友の可奈もいた。とても心配そうに私を見るあの娘の顔を見るのが本当に辛かった)
北沢志保
(そして現場監督に怒られ、堪らず泣きそうになったとき、彼はやってきた)
北沢志保
(私に控え室に戻るように言い、監督に謝っていた)
北沢志保
(部屋を出るとき、もう一度彼を見るため振り返ると…必死に頭を下げる姿が目に入った)
北沢志保
(それを見ていると涙が溢れ、それを誰にも見せるまいと控え室に向かって走った)
北沢志保
(私は控え室に入り、心を落ち着かせようとしていた)
北沢志保
(もうすぐ彼がやってくる。それまでに元に戻さないと。この顔を見せては駄目だと)
北沢志保
(そして彼が入ってきたとき、私はこんなことを口走ってしまった)
北沢志保
(「私はアイドルに向いてないみたいです」…と)
北沢志保
(彼はそんなことはない、あまり気にするなと言ってきたが、普段の彼の性格ならそう言うだろう)
北沢志保
(「謝るのは俺の仕事だ、気にしなくていい。そんなことより俺は心配なことがあるんだ」)
北沢志保
(それは当然共演者の人たちや、撮影関係者の事だろうと思ったが、出てきた彼の言葉は…)
北沢志保
(「志保の心だよ」)
北沢志保
(限界だった…)
北沢志保
(涙がこぼれ、堪らず彼に抱きつき、大声で泣いた)
北沢志保
(彼は私の頭を撫でながら、強く抱きしめてくれた)
北沢志保
(その日以降、彼を目で追う意味が変わった)
北沢志保
(彼と目が合うと、顔が赤くなるのが分かり、慌てて目を逸らす)
北沢志保
(彼が他のアイドルと仲が良さそうにしているのを見ると、胸がとても苦しくなる)
北沢志保
(ここまで分かってて自分の気持ちに気付かない程、子供ではないつもりだ)
北沢志保
(今、私の誕生日ライブをセッティングしてくれた彼と歩いている)
北沢志保
(こんなチャンスは滅多にない。彼を想う他のアイドルは大勢いる。だけど…それでも!)
北沢志保
(ずっと彼の隣にいたい!私だけを見てほしい!この気持ちをもう抑えられない!)
北沢志保
(…だから、ここで私は言うと決めていた。あの言葉を…)
北沢志保
プロデューサーさん、私は貴方のことが…

(台詞数: 50)