北沢志保
中山「以上!北沢志保ちゃんで 『即興小学生メイド』でしたぁ!」\ワァァァァァァァ!!/
北沢志保
堺「いやぁスゴイね志保ちゃん」中山「普段と全然印象違うでしょう?次もびっくりしますよぉw」
北沢志保
「はぁ...」控え室に戻り、 背負っていたランドセルを降ろした私はため息をついた
北沢志保
顔に貼り付いた笑顔がペリペリと剥がれていくのが自分でもわかる
北沢志保
全く、あの人はいつもこうだ。 即興劇の仕事を取って来たって言うからイメトレだってしてたのに
北沢志保
衣装とお題を見てみたら「小学生メイド」って...
北沢志保
衣装とお題を見てみたら「小学生メイド」って...コレ完全にプロデューサーさん発案じゃないの
北沢志保
狼の悪だくみに乗った子羊って こんな気持ちだったのかな?と、いつもより長い吐息が漏れた
北沢志保
『どんな意味不明な役でもこなせてこそ、ですからね』
北沢志保
『どんな意味不明な役でもこなせてこそ、ですからね』当時はそんな事言ってやったけれど
北沢志保
小学生メイドと、聞くだけであの日の事を思い出して、さっきも 少し台詞を間違えてしまった
北沢志保
それをよりにもよってテレビで やらせるなんて...不満がムクムクと湧き上がる
北沢志保
どうせプロデューサーさんの事だから企画会議の時に
北沢志保
「志保にはこんな一面もあるんですよ!」
北沢志保
「志保にはこんな一面もあるんですよ!」とか何とか嬉々として言ったに違いない。
北沢志保
時々真面目なのかふざけているのか分からなくなる。顔を思い出すだけで胸の辺りが変に重くなった
北沢志保
「はぁ...」肺に溜まった曇り空のような感情を口から逃がす。
北沢志保
よし、大丈夫リセット出来た。 考えてみれば「小学生メイド」以上に突飛な役柄なんてそう無いし
北沢志保
後はもうどんな事が起きたって 怖いものなんて無い、むしろ折角取って来て貰ったチャンス
北沢志保
「ここでモノにしなきゃあの人に悪いよね」ランドセルに付いたネコさんを撫で、衣装室へ向かった
北沢志保
「えっ.....これって......」
北沢志保
中山「続いてこんな志保ちゃんはいかがでSHOW!」 (BGMスタート)
北沢志保
中山「即興!生ライブゥゥゥ」 \ワァァァァァァァ!!/
北沢志保
やられた...まさかプロデューサーさんがこんなサプライズを用意してるだなんて...
北沢志保
全く、あの人はいつもそうだ。
北沢志保
隣に居るだけかと思ってたら知らない間に私の胸の内を汲み取ってたり
北沢志保
私の心がこんなにモヤモヤするのも
北沢志保
私の心がこんなにモヤモヤするのも前よりこの曲や歌詞が胸に迫って来るのも
北沢志保
私の心がこんなにモヤモヤするのも前よりこの曲や歌詞が胸に迫って来るのも全部貴方のせいなのに
北沢志保
舞台袖で親指を突き立て合図するあのお人好しに一瞥しステージへの階段を駆け上った。
北沢志保
自然と口元が緩んでいた事には 自分でも気付いていた。
(台詞数: 31)