矢吹可奈
シホちゃん、さっきのはやっぱり言い過ぎだよ…。
北沢志保
間違ったことを言ったつもりはありません。
矢吹可奈
シホちゃん…。
北沢志保
感傷に浸っている暇はないんです。こうしている今もテロリストは着々と準備を進めているはず…。
北沢志保
それなのにいつまでもうじうじと…あんな状態なら離脱してくれた方がよっぽどマシですよ。
矢吹可奈
シホちゃんの言いたいこともわかるよ。一刻も早くテロリストを止めなきゃいけないことも。
矢吹可奈
…でもさ、やっぱり簡単に割り切れるものじゃないよ。大切な人を失うのは誰だってつらいから…。
北沢志保
……わかってますよ。私はただ、それを言い訳にしてほしくないだけです。
真壁瑞希
――おかしい。
矢吹可奈
マカボちゃん?どうかしたの?
真壁瑞希
母艦と通信が繋がりません。先ほどから何度も試みているのですが…。
北沢志保
回線不良とか、何かしらの障害が起きているとか…?
真壁瑞希
その可能性もあります。ですが、司令部への通信も繋がらないのはおかしいですね。
矢吹可奈
えっと、細かいことはよくわからないけど…確か司令部への通信回路は他より強固なんだっけ?
真壁瑞希
はい。あそこの回線に万一不備が起こった場合、全体の指揮に差し障りますから。
北沢志保
で、電波障害?それとも新手のウイルス?よくわからないわね…。
真壁瑞希
実は、ドクターロコから一定の間隔で月面の作戦状況を報告するよう命令を受けていたのですが…
真壁瑞希
テロリスト鎮圧作戦の開始以後、開発室との通信も繋がらなくなっているのです。
矢吹可奈
それって…?
北沢志保
妙ですね…連絡を寄越すように言っておきながら、通信もメッセージも送れないなんて。
真壁瑞希
…仮に、この通信不良がただの障害ではなかったとすれば。
矢吹可奈
誰かが意図的に外部からの通信を遮断している…?
真壁瑞希
はい。艦内で何らかの不祥事が発生しているものと分析できます。
矢吹可奈
もしそうだったら大変だよ…!すぐに出発しなきゃ!
真壁瑞希
キタザワ少尉、ヤブキ中尉に同行願います。
北沢志保
え…私もですか?でもそれじゃマカボさんが1人に…。
真壁瑞希
ヤブキ中尉は現在丸腰に近い状態です。もし艦内で何物かと交戦すれば勝ち目はありません。
真壁瑞希
なので、ヤブキ中尉の警護をお願いします。…こっちは、大丈夫だから。
北沢志保
…なるほど、確かに。任されました。
矢吹可奈
ごめんね、シホちゃん。私に付き合わせることになっちゃって…。
北沢志保
そんなことより、早く戻りましょう。何が起きているのか確かめなくては。
矢吹可奈
うんっ。マカボちゃん、こっちのことは任せたよ!もしテロリストが現れたらすぐに連絡してね!
真壁瑞希
了解。…そっちも、気をつけて。
矢吹可奈
なるべく早く戻ってくるから!…目標地点、戦艦佐竹!リベリオン・カスタム、発進!!
(台詞数: 34)