天海春香
私?私は、天海春香。フスベシティ出身のトレーナーだよ。それで、二人は何をしてたの?
矢吹可奈
えっと…。【チラッ】
最上静香
…。【コクッ】
矢吹可奈
実は静香ちゃん…私の友達が…。
矢吹可奈
少女説明中…。
天海春香
ああ…千早ちゃんってば人の心を踏み荒らすようなこと言っちゃったんだ…。
最上静香
ジムリーダーと知り合いなんですか…?
天海春香
知り合いというよりは幼馴染…かな。二人の関係と一緒だよ。
天海春香
それにしても、千早ちゃんの昔にそっくり…か。ふふっ。
矢吹可奈
…春香さん?
天海春香
ごめんね、本当にその通りだなって思っちゃって。
矢吹可奈
…あの!ジムリーダーって昔、いったい何があったんですか?
天海春香
うう…やっぱり気になっちゃうよね。話したら千早ちゃんに怒られそうだなぁ…。
天海春香
ま、いっか♪教えてあげるけど、その代わりに私が話したってこと秘密にしておいてね?
天海春香
今でこそ家族の仲はいいんだけど、昔の千早ちゃんのお家って喧嘩が絶えなかったんだ。
天海春香
両親は両親で喧嘩するし、千早ちゃんも親と仲が悪いし、もう大変だったんだって。
天海春香
それでも、やっぱり家族が仲が悪いのが嫌だったみたいで、どうやったら仲良くなるか考えたの。
天海春香
その結果が、ポケモンバトルでいい結果を出す、だったかな?
天海春香
ちょうど、この町で子供のポケモンの知識とバトルを競う大会があったの。それに出場したんだ。
天海春香
近隣の町からも参加者がいたんだけど、結果はどっちもトップ!!すごいでしょ?
天海春香
…ちなみに、一緒に参加した私はどっちも中途半端な順位だったけどね。
天海春香
優勝した千早ちゃんは、トロフィーを持ってお家に帰ったの。
天海春香
『これで、お父さんとお母さんに褒めてもらえる!仲良しにもどってくれる!』って言ってたっけ?
天海春香
それで、意気揚々とお家に帰って行ったんだけど…。
矢吹可奈
…何かあったんですね?
天海春香
帰った時、家の中では両親がまた喧嘩してたの。いくら話をしようとしても聞いてくれなくて。
天海春香
必死にトロフィーを見せようとしたんだけど、『邪魔だ!』って弾かれちゃったの…。
最上静香
……。
天海春香
千早ちゃんとバトルしたんだったら、キングドラは見たのかな?千早ちゃんの最初のポケモンなの。
天海春香
床に落ちて壊れたトロフィーを見て、千早ちゃんとてもショックだったのかな。タッツーを出して。
矢吹可奈
まさか…。
天海春香
『お父さんもお母さんもばかー!!』って、家じゅうみずでっぽうで水浸しにしたの。
天海春香
両親は喧嘩を中断して止めようとしたんだけど、千早ちゃんは聞く耳持たずって感じで…。
天海春香
結局、タッツーがしなびる位までみずでっぽうし続けたのかな?
最上静香
ええ…?
天海春香
自分自身もびしゃびしゃになりながら、号泣して自分たちに怒ってる娘の姿を見て…。
天海春香
ご両親も何か思ったみたいだよ。それがきっかけで、少しずつ家族仲が修復されていったの。
天海春香
これで、千早ちゃんの昔話はおしまい。今の静香ちゃんは、千早ちゃんの昔で言うと…。
天海春香
両親と喧嘩をしてる最中…かな?本心をぶつける前の状態。
天海春香
お父さんは、静香ちゃんのお父さんなんだから、静香ちゃんの言うことは全部受け止めてくれるよ。
天海春香
だから、胸の内を全部打ち明けてみたらどうかな?言いたいことをため込むのはやめて…さ。
矢吹可奈
…似たようなことを、茜ちゃんにも言われてたよね。静香ちゃん。
最上静香
…そういえばそうね。
最上静香
…ねぇ、可奈。一晩だけ、チルちゃんを借りてもいいかしら?
矢吹可奈
いいけど、何をするつもりなの?
最上静香
…ワカバタウンに戻るの。戻って、お父さんと話をしてくる。だから…。
矢吹可奈
…うん。いってらっしゃい!私、フスベシティで待ってるからね!!
(台詞数: 47)