音無小鳥
【同日 午後1時30分 地方裁判所 被告人第2控え室】
音無小鳥
翼(はああああぁぁ……つ、疲れたぁ…)
音無小鳥
お疲れさま翼ちゃん!今日は大活躍だったわね!
音無小鳥
翼「あ、ありがとうございます!」
音無小鳥
翼「でも、わたし…小鳥さんがいなかったらいろいろと危ないところでしたよ」
音無小鳥
いいのよ、初めての弁護だったんだから無理もないわ
音無小鳥
それに、無傷で勝利なんてありえないんだし、今は矢吹さんの無罪をお祝いしましょ!
音無小鳥
翼「はい!そうですね!」
音無小鳥
翼「……あれ?そういえば可奈さんは?」
矢吹可奈
無罪〜むざい〜♪むさい牢屋は〜ノ〜サ〜ンキュ〜♪
矢吹可奈
翼(可奈さん、また歌ってるよ…)
北沢志保
ごめんなさい、彼女、嬉しいことがあるとつい歌いだしてしまうんです
矢吹可奈
ありがとうございます!翼ちゃんや小鳥さんにはいくら感謝の歌を歌っても足りないぐらいです!
矢吹可奈
翼「あはは、よかったね可奈さん」
矢吹可奈
翼(歌はもうやめてくれてもいいけど)
北沢志保
可奈のこと…ありがとうございました
北沢志保
あなた達に依頼して…本当に良かった……
北沢志保
翼「い、いやぁ!困った人を助けるぐらい、弁護士として当然だからねっ!」
音無小鳥
その割には…翼ちゃん足がちょっと震えてるけど?
音無小鳥
翼「こ、これは…勝利のあとの余韻に浸っているだけですから!」
北沢志保
ふふ、おかしな人…
北沢志保
でも、『765プロダクション』なんて、アイドルと法律を兼任した事務所に案内されたときは、
北沢志保
ここに依頼して大丈夫なのかと心配しましたよ
北沢志保
翼「それは…うん、しょうがないよね。たぶんわたしでも心配になる」
矢吹可奈
えっ!翼ちゃんって、アイドルだったの?
矢吹可奈
翼「うーん…今はまだ候補生のような感じ…かな?」
矢吹可奈
そうだったんだー!すごーい!
矢吹可奈
ねえねえ、これから私達4人でカラオケに行きませんか?
矢吹可奈
翼ちゃんの歌を聴きたいし、私もたくさん歌いたいんです!
音無小鳥
よ、4人って……私も入ってるの!?
音無小鳥
翼「あっ、イイねー!わたしも長い間カラオケ行ってなかったし、たくさん歌いたいな!」
北沢志保
しょうがないわね。じゃあ、可奈のお祝いも兼ねて…
矢吹可奈
みんなで〜うたって〜エンジョ〜イ♪
音無小鳥
むむむ…私のレパートリーの中に、今の若い子が好む歌は……何かあったかしら…
音無小鳥
▽
音無小鳥
翼(こうして、わたしの初めての法廷は幕を閉じた)
音無小鳥
翼(困ってる人の助けになりたい……そう願って踏み出した初めの一歩)
音無小鳥
翼(この一歩で、今日のわたしは可奈さんや志保さんの力になれたのかな?)
音無小鳥
翼(この小さいけど確かな一歩一歩が、あの人のもとに届くその日まで…)
音無小鳥
翼(わたしの弁護士活動は…まだまだ続いていく)
音無小鳥
▽
音無小鳥
第1章 駆け出した逆転 おわり
(台詞数: 42)