北沢志保
今日は、久しぶりに近所にあるグラウンドに来ました。
北沢志保
と、いうのも…
北沢志保
先日、今日入る筈だった仕事が資材搬入が間に合わなかったとかで…
北沢志保
撮影に影響したらしく、週明け月曜日の早朝からの開始ということになり…
北沢志保
土曜日日曜日と久しぶりに普通の休日を取ることができた。
北沢志保
昨日は父親のお墓参りに行ったり、久しぶり地元の友達と喫茶店でお喋りをしたりした。
北沢志保
今日は、明日の仕事の事も有ったので午前中から独り…誰もいないグラウンドのベンチで…
北沢志保
台本のチェックをして居ました。
北沢志保
?「休日に独り…若い娘さんがこんな所で何をして居るのかな?」
北沢志保
「それは、こちらの台詞です。余暇を楽しんでいる人へ押し掛けるなんて…プロデューサー…」
北沢志保
プロ「冷たいなぁ…志保。」
北沢志保
「イイんです…私は…」
北沢志保
プロ「…親父さんの墓参りは行って来たそうだな?」
北沢志保
「えっと、どうして…」
北沢志保
「ココに来る前に、志保の家でお袋さんと少し話をしてね…そしたら、ココだって聞いてね。」
北沢志保
「そうですか…それはすみません。母は何と?」
北沢志保
プロ「彼岸に休みをくれたんで感謝されたよ。もっとも、私が出した訳では無いんだかね(笑)」
北沢志保
「いいえ…私からも感謝ですよ。」
北沢志保
プロ「ん?」
北沢志保
「今日だって、休みでは無い貴方が私の所まで様子を見に来てくれたんですから。」
北沢志保
プロ「…あぁ、こっちの方でも仕事があってな…」
北沢志保
「相変わらず、嘘が下手ですね…こちらの仕事は再来週からですよ?」
北沢志保
プロ「あ…はははは。」
北沢志保
「隣り座りませんか?」
北沢志保
プロ「じゃあ…失礼して…」
北沢志保
プロ「…順調…のようだな?」
北沢志保
「ええ…まあ。」私はそう軽く彼に言葉を返すと落ち着く感覚を覚えた。
北沢志保
まだ、この感覚をどう表現したらイイのか解らない…けど、なんというかとても良い…。
北沢志保
プロ「(さわっ…と志保の髪を梳く…)…いやかな?」
北沢志保
「…いいえ。貴方に撫でられるの嫌ではありませんから…」
北沢志保
プロ「そうか…」
北沢志保
そう彼が呟いた後、私の視線は彼の懐にありました。…そう彼が自らの胸に私を引き寄せたんです。
北沢志保
プロ「志保…君を見ていると時々切なくなる…」
北沢志保
「…それで、コレですか…不器用な方ですね…」
北沢志保
プロ「そう不器用だよ…自己表現すら満足に出来ないからな…」
北沢志保
「…じゃあ、今日は不器用な貴方に付き合いますね。」
北沢志保
プロ「…志保にはいつも敵わないなぁ…」
北沢志保
「…でも、私は貴方を好きなんですからね。」
北沢志保
プロ「…今、何て…」
北沢志保
「何でしょうね…」
北沢志保
私は、そのまま彼に身を預けて…
北沢志保
彼とのまどろみの時間を心に刻みました。
(台詞数: 42)