矢吹可奈
~~♪
北沢志保
(なんだか楽しそうね。ただの散歩なのに)
北沢志保
(それにしても、いい天気だな…)
北沢志保
(思えば、こうやって昼間にのんびり誰かと外を歩くなんて久しぶりかも…)
矢吹可奈
~~~♪
北沢志保
(でも、本当にいいのかな…)
北沢志保
(ただでさえ私たちのパートは全体でも遅れてるのに、こんなところで呑気に散歩なんてして…)
矢吹可奈
………。
北沢志保
……なに?
矢吹可奈
……、………。
北沢志保
わからないから口で言って……って、今は喋れないんだっけ。
矢吹可奈
………。
矢吹可奈
!!
矢吹可奈
(くいっ、くいっ)
北沢志保
え…なに、手?手を貸せばいいの?
矢吹可奈
(こくこく)
矢吹可奈
(さらさら…)
北沢志保
(ああ、なるほど。指で私の手に文字を書いて伝えるのね)
北沢志保
(……ちょっと、くすぐったいかも)
矢吹可奈
【おこってる?】
北沢志保
別に、怒ってないけど。どうしてそう思うの?
矢吹可奈
【だって しほちゃん むずかしいかおしてたから】
矢吹可奈
【ここにわたしといるより れんしゅうしたいんじゃないのかなって】
北沢志保
…ま、否定はしないけどね。私たちが特に遅れてるのは事実だし。
矢吹可奈
【ごめんね】
北沢志保
何であなたが謝るの。
矢吹可奈
【わたしが びょうきにならなければ しほちゃんとレッスンできたのに】
矢吹可奈
【めいわくかけて ごめんなさい】
北沢志保
……違う、可奈のせいじゃない。謝るべきなのは私の方だから。
北沢志保
私があなたに酷いことを言わなければ、こんなことにはならなかった。…怒ってる、よね?
矢吹可奈
(ふるふる)
北沢志保
嘘。さっき事務所で話しかけた時も顔逸らしたじゃない。はっきり言ってよ。
矢吹可奈
【あのときは ちょっと きまずかっただけ】
矢吹可奈
【できてないのはわたしのほうなのに こえでなくなって れんしゅうもできなくなって】
矢吹可奈
【それで またしほちゃんにめいわくかけちゃうなっておもったら あうのがこわくなっちゃって】
北沢志保
可奈…。
矢吹可奈
【だから ごめんなさ
北沢志保
もういい。
矢吹可奈
……っ!?(志保ちゃんに、抱きしめられてる…)
北沢志保
もういいよ。私の方こそ、その……ごめんなさい。
北沢志保
ライブとか練習とか、そういうの忘れて、病気を治すことに専念しましょう。
矢吹可奈
【いいの?しほちゃん ぜったいせいこうさせたいって いってたのに】
北沢志保
もちろんライブは成功させる。でもそれは私たち…いえ、メンバー全員が揃ってできることだから。
北沢志保
まずは、あなたの病気を治す方が先よ。…私も、協力する。
矢吹可奈
………っ!!
北沢志保
わかった、わかったから抱きつかないで!周りの人こっち見てるから…!
矢吹可奈
~~~♪
北沢志保
あ、いえ、違うんです。私たちそういう関係とかじゃなくて…!
北沢志保
は?いや、だから違いますって!可奈もいい加減離れなさいよーーっ!!
(台詞数: 49)