矢吹可奈
(まずは、未来ちゃんの周りの様子を観察してみよう…)
矢吹可奈
(アカネファイルの通り、彼女はシャワールームの奥の壁に寄りかかって死亡している)
矢吹可奈
(足元には血に濡れた刃物と、未来ちゃんのものらしい血が…たくさん…)
矢吹可奈
(こんな、酷い…。どうして未来ちゃんがこんな目に合わなくちゃいけなかったの…?)
矢吹可奈
(あの刃物って…包丁、だよね?厨房でも包丁が失くなってたけど、まさかこれが凶器…!?)
北沢志保
…その包丁、ちょっと見せて。
矢吹可奈
えっ?あ、うん…。
北沢志保
…未来の血の他に、白い粉みたいなものが付いてるわね。
矢吹可奈
本当だ、何だろうこれ…って、ええぇっ!?
北沢志保
何よ、舐めて確認するのが一番手っ取り早いでしょう。
矢吹可奈
でも、もし危険な薬品とかだったら危ないよ!
北沢志保
ならここで死ぬだけね。…わかった、これ小麦粉だ。
矢吹可奈
小麦粉?何でそんなものが未来ちゃんを刺した包丁に付いてるの…?
北沢志保
…さあね。
矢吹可奈
(キッチンは綺麗だったから、未来ちゃんが包丁を持ってきて料理した訳じゃないはずだし…)
矢吹可奈
(…うーん、わからない。重要な手掛かりな気がするんだけどなぁ…)
矢吹可奈
【『付着した小麦粉』を手帳に記録しました】
豊川風花
どう?何か見つかった?
矢吹可奈
うーん。見つかったと言えば、見つかったんですけど…。
北沢志保
…豊川さん、検死結果の報告をお願いできますか。
豊川風花
ここで?居間に戻ってからでも…。
北沢志保
いえ、今すぐにお願いします。少し気になる事があるので。
豊川風花
…わかったわ。まず、未来ちゃんの死因は包丁で刺された事じゃないと思う。
矢吹可奈
えっ…?でも、アカネファイルに刃物で刺されたって書いてありましたけど…。
豊川風花
確かに刃物傷はあったわ。でも浅かったの。まるで刃物の先端だけ軽く突き刺したみたいに。
豊川風花
包丁に脂もほとんど付いてなかったし、何よりあんなにたくさんの血が出るような傷じゃなかった。
北沢志保
…やっぱり。
矢吹可奈
やっぱりって…志保ちゃんは気付いてたの!?
北沢志保
だって、おかしいと思わない?もし未来が床に血だまりができるくらい深く刺されたのだとしたら…
北沢志保
未来がもたれ掛かってる壁も、床と同じくらい血が付いていても不思議じゃないわよね?
矢吹可奈
確かに…。あ、でもここってシャワールームだよね。犯人が壁に付いた血を水で洗い流したとか…。
北沢志保
未来の死亡時刻は午前0時頃。つまり?
矢吹可奈
…あ、そっか。夜時間だから水が出ないんだ。当然シャワーも使えない…。
北沢志保
そういう事。仮に水が使えても、床の血だけ洗い流さないのもおかしいし。
矢吹可奈
【『夜時間のルール』を手帳に記録しました】
矢吹可奈
じゃあ、未来ちゃんの死因って…?
豊川風花
正確にはわからないんだけど…たぶん、もう一つの外傷の方じゃないかな。
北沢志保
首の擦過傷…ですね?
豊川風花
未来ちゃんの首ね、肌が裂けてボロボロだったの。千切れてしまうんじゃないかってくらい。
豊川風花
床の血だまりも、その傷から出血したものだと思うんだ…。
矢吹可奈
(あんな傷は包丁じゃ付けられないはず。それなら、使われた凶器はいったい…?)
矢吹可奈
【『風花の検死結果』『床の血だまり』を手帳に記録しました】
北沢志保
…わかりました。ご協力ありがとうございました。
豊川風花
ううん、私にはこれくらいしかできないから。お役に立ててよかったわ。
豊川風花
…未来ちゃん、きっとすごく痛かったと思う。苦しかったと思う。こんな事絶対に許しちゃいけない
豊川風花
でも、犯人を当てたらその人が処刑されてしまう。いったいどうすればいいのかな…?
矢吹可奈
………
(台詞数: 47)