矢吹可奈
……おはよう志保ちゃん♪
北沢志保
………あなた誰?
北沢志保
(夏の初め、私は奇妙な経験をした。これはその始まりの話)
北沢志保
(いつものように早く起床、三人分のお弁当をつくり、それが終われば弟を起こす)
北沢志保
(いつもの日常がそこにある……はずだった)
北沢志保
朝だよ、起きなさい~。
矢吹可奈
あ、おはよう志保ちゃん♪
北沢志保
……(そこには知らない女の子がいた。弟は私の声で目が覚めたのか、上半身を起こしていた)
北沢志保
布団はしまっておくから、早く顔洗ってきなさい。朝ごはんもできてるから。
北沢志保
(弟を行ったのを確認した私は目の前で浮遊している女の子をみて)
北沢志保
……あなた誰?この家、幽霊でたのね…。だったら先に知らせて…
矢吹可奈
幽霊!?違うよ?覚えてないの?可奈だよ。
北沢志保
残念ながら可奈という知り合いもいないし友達にも心当たりはないわ。
矢吹可奈
そんな……あんなに深く愛しあったのに?
北沢志保
幽霊でも妄想するのね。残念だけど、そういう趣味はないの。あと私はあなたを知らないわ。
矢吹可奈
あなたじゃくて…せめて可奈って呼んでよぉ
北沢志保
可奈…まあそれくらいなら。ていうか自分が幽霊の自覚ないの?
矢吹可奈
さあ?気づいたらここにいたんだ♪
北沢志保
……こうなる前の記憶とかないの?
矢吹可奈
ないよ。覚えてるのは名前だけかな。あと、志保ちゃんのこと。
北沢志保
…だから、可奈と私の接点はないのよ?……まあいいわ。
矢吹可奈
……志保ちゃん?
北沢志保
時間がないから手短にするわね。私に憑くのはいいけど、家族に危害は加えない。
北沢志保
それが守れるなら、お祓いしないであげる。
矢吹可奈
本当!?
北沢志保
ただし、可奈に関することが全てわかった時点で、しかるべき対処はさせてもらうわ。
矢吹可奈
ありがとう♪志保ちゃん大好き♪
北沢志保
幽霊は嫌いなの。近寄らないで。
矢吹可奈
は~い♪
北沢志保
……本当にわかっているのかしら。
(台詞数: 30)