矢吹可奈
志保ちゃん、聞いて聞いて!私ね、催眠術が使えるようになったんだよ!
北沢志保
そう、よかったわね。
矢吹可奈
むーっ、その顔は信じてないでしょ!?本当に使えるようになったんだもん!
矢吹可奈
その証拠に、奈緒さんは関西弁を喋らなくなって、杏奈ちゃんはゲームをやらなくなったの。
矢吹可奈
美希さんは催眠術をかけたら起きなくなっちゃったんだ!それだけ私の催眠が強力ってことだよね♪
北沢志保
(奈緒さんは標準語の練習中、杏奈はクソゲーがどうとか言ってたっけ。美希さんはいつも通りね)
矢吹可奈
このままエスパー系アイドルとしてもデビューできちゃうかも!?サイキックミラクルテレパシ～♪
北沢志保
やめておいた方がいいと思うけど…。
矢吹可奈
……志保ちゃんまだ疑ってるでしょ?それなら、実際に志保ちゃんにも催眠術をかけてあげる!
北沢志保
別に私はいい…。
矢吹可奈
………
北沢志保
……わかった、わかったから。もう好きにして…。
矢吹可奈
それじゃあ、そこの椅子に座って♪
北沢志保
はいはい。
矢吹可奈
力を抜いてリラックスしてね。はい、それじゃあこの5円玉に意識を集中してくださーい。
北沢志保
(適当にかかったフリしよう。そうすれば可奈も満足するでしょ…)
矢吹可奈
あなたはだんだん眠くな～る。眠くな～る、眠くな～る……。
北沢志保
(こんな子供騙しで、眠くなるわけが…)
矢吹可奈
あなたはどんどんリラックスしていきま～す。手足の力が抜けて、体が軽くなってきま～す。
北沢志保
(……あれ。なんだか本当に眠くなってきた。疲れが溜まってるのかな…)
矢吹可奈
体の下の方からどんどん力が抜けて、あなたは安らぎに包まれていきま～す…。
北沢志保
(こうして聴いていると、可奈の声って心地良いのよね…。だんだん、意識が遠く……)
北沢志保
………
矢吹可奈
(えへへ、成功したみたい!どんな暗示をかけてみようかな…)
矢吹可奈
えっと、それじゃあ……あなたは目が覚めたら、矢吹可奈のことが大好きになりま～す…。
矢吹可奈
いつも私…じゃなくて、矢吹可奈を抱きしめたくなるくらい好きで好きでたまらなくなりま～す…。
矢吹可奈
……はい!目を覚ましていいですよ～。
北沢志保
ん……あれ、私って今本当に寝ちゃってた…?
矢吹可奈
ねっ、本当だったでしょ?
北沢志保
驚いた。可奈って案外そういう才能あるのかもね。
矢吹可奈
そ、それで……何か変わったこととか、ない?
北沢志保
変わったこと?
矢吹可奈
例えば、誰かのことが急に大好きになったり、抱きしめたくなったり…。
北沢志保
特にないけど。
矢吹可奈
……ううう、失敗かぁ。私ってやっぱり催眠術の才能無いのかも…。
北沢志保
いきなりどうしたのよ…。さっきまで自信満々だったくせに。
矢吹可奈
で、でも頑張って練習すればいつか上達するかも…!よーし、やるぞー!
北沢志保
(忙しいわね…)そういえば、私にどんな暗示をかけたの?
矢吹可奈
えっ!?いや、それは…。
北沢志保
まさか、言えないような暗示でもかけたわけ…?
矢吹可奈
ご、ごめんなさ～い!気持ちの整理がついたら話すから今は許して～っ!
北沢志保
……逃がしたか。相変わらず逃げ足だけは早いわね…。
北沢志保
(まあ、どんな暗示をかけたのかなんてだいたい察しは付いてるんだけど)
北沢志保
(失敗も何も、催眠をかけるまでもないってことに早く気づいてほしいものね…)
(台詞数: 44)