矢吹可奈
卓越~し~た~その握力で~山~々を~薙~ぐ老~~~~~婆♪
北沢志保
センス。
矢吹可奈
あ、おはよう志保ちゃん。来てるなら言ってくれたら良かったのに。
北沢志保
可奈が気持ちよく歌ってたから、ちょっと待ってたのよ。
北沢志保
それにしても、今のボケ面白かった。頑張ってるのね。
矢吹可奈
素だったもんだから、なんかとっても複雑な気持ちだけど、ひとまずは嬉しいよ。ありがとう。
北沢志保
あ、やっぱり天然だったのね。その感じがネタづくりにも生かせればいいのに……
矢吹可奈
ふ、ふーんだ。私が思い悩んで考えたネタも面白いもんね!志保ちゃんちゃんと覚えて来た?
北沢志保
覚えたは覚えたけど……じゃあちょっと合わせてみる?
矢吹可奈
あ、見てみて志保ちゃん!あんなところに横断歩道の白線部分だけを踏みし少女が!
北沢志保
いや通行人をフェルメールみたいにネーミングしないでよ!ドゴンッ
北沢志保
……
矢吹可奈
あれ、やっぱりまだ台本覚えて無かった?やっぱり志保ちゃんには難しかったかな。
北沢志保
ほら、ネタのボケよりそれ以外の言動の方が面白い始末。
北沢志保
なんだか可奈、とっても残念よ?
矢吹可奈
ええ、そんなにダメだったかなあ?
北沢志保
多分「~かなあ?可奈だけに(うまい!)」とか言ってた方がまだましなレベル。
矢吹可奈
そんなに文句言うなら志保ちゃんが考えたら良いじゃないのよさ!
北沢志保
まあ、そう言われても思い付かないんだけどね?ボケってやっぱり難しい……
矢吹可奈
あ、そういえばさ、この前はボケよりツッコミを考えるー!みたいな事言ってたよね?
矢吹可奈
そういう方向性で行ったら良いんじゃない?私たちも!
北沢志保
ツッコミの振りとしてボケを置く。そんな方法もある、と確かにそう言ったけど……
北沢志保
それって結局ボケ自体がある程度面白くないと出来ないのよね。
北沢志保
可奈が作ってきてくれたネタのおかげで良く分かったわ。ありがとう。
矢吹可奈
こんなに嬉しくないありがとう初めて!
矢吹可奈
でもさ、それじゃあ結局センスが無いと面白い事は出来ないの?
北沢志保
……落ち着いて、可奈。センスは磨く物、のはずだから。
北沢志保
それに、経験の浅い私たちは、まだそんな事で悩む段階ですらないはずよ。
矢吹可奈
志保ちゃん……そうだよね!まだ始めたばかりだもんね!
矢吹可奈
あ、てことはさ!春香さん達も、最初は私たちみたいにうまくいってなかったのかな?
北沢志保
あの二人は……何度映像を見ても、良くわからないのよ。
矢吹可奈
え、この前「あの二人は典型的なボケ先行型なりよ~」って言ってたじゃん!
北沢志保
うん、最初はそう思ったけれど、良く見るとそうでないのかもしれないの。
北沢志保
確かに、一見千早さんの素っ頓狂なボケに振り回されてるだけに見えるけど……
北沢志保
それだとあり得ない様な展開や技が多すぎるのよ。それこそ、ツッコミの振りのようにね。
北沢志保
あのコンビ……どちらがブレインかすら分からないけど、ネタを考えてるほうは相当なやり手よ。
矢吹可奈
うう……遠いなぁ。私、どう頑張っても千早さんみたいな突飛なボケ出来そうにないよ。
北沢志保
あら、そうでも無いわよ?あの二人を目標に選んだのは可奈だもの。センスあるわ。
矢吹可奈
あ、人を見る目あるもんね私!志保ちゃんを相方に選んだのも絶対絶対正解!
北沢志保
うん、可奈が目指してる場所……絶対連れて行くから。
北沢志保
と、そうと決まったら課外活動よ。
矢吹可奈
おお!具体的に何するかわからないけどとてもそれっぽいね!
北沢志保
幸い、劇場には色々なタイプのグループがあるわ。先ずは先輩たちから芸を盗みましょう。
矢吹可奈
合点承知の助六先輩!早速春香さん達に笑いの秘訣を……
北沢志保
あ、ちょっと待って!可奈は引き続きネタを考えておいて。
矢吹可奈
えー、あんなに人のネタダメだししといて?
北沢志保
ふふ、行ってくるわね。じゃあ、次回までにちゃんとまとめてくるから。
北沢志保
(ふぅ……なんとか誤魔化せたかな……今、可奈を他の芸風に触れさせない方が良いのよね)
北沢志保
(だって、あの子は賢いから気づいちゃいけないことに気づいてしまうでしょう)
北沢志保
(私たちコンビが抱える、とっても根本的な問題に)
(台詞数: 50)