北沢志保
木漏れ日溢れる店内に。
北沢志保
いつものあなたがご来店。
北沢志保
愛想はないけど、いらっしゃい。
北沢志保
こう言ったら悪いけど。
北沢志保
不思議な人だし、変な人。
北沢志保
でも、美味しそうに飲んでくれるから。
北沢志保
多分、いい人、だと思う。
北沢志保
窓際で注文した珈琲を待っている。
北沢志保
肘をついて、森を眺めて。
北沢志保
鳥に挨拶したりして。
北沢志保
お待たせしました。
北沢志保
あなたの少し嬉しそうな、その顔は。
北沢志保
私も少し嬉しいと感じさせる。
北沢志保
少しだけね。
北沢志保
ふたりきりの店内はゆっくりと。
北沢志保
ゆっくりと、時間が流れる。
北沢志保
私はこの空間が嫌いじゃない。
北沢志保
…………………………。
北沢志保
ここ最近は熱っぽい。
北沢志保
もしかして。
北沢志保
これは恋?
北沢志保
これが恋?
北沢志保
まさかね。
北沢志保
ほんとに?
北沢志保
ほらねやっぱり勘違い。
北沢志保
風邪で熱っぽいだけみたい。
北沢志保
今日はお休み、私のお店。
北沢志保
今日はおやすみ、私の体。
北沢志保
明日は頑張る。
北沢志保
明日は来るかな。
北沢志保
明日が、楽しみ。
北沢志保
…………………………。
北沢志保
いらっしゃいませ。
北沢志保
あなたは恥ずかしそうに会釈だけ。
北沢志保
相も変わらず、窓際に。
北沢志保
木漏れる光を浴びながら。
北沢志保
景色を眺めているだけの。
北沢志保
不思議なあなた。
北沢志保
ただ注文した珈琲を待っている。
北沢志保
鳥がさえずる店内で。
北沢志保
あなたと私のふたりきり。
北沢志保
お待たせしました。
北沢志保
微かに綻ぶあなたの顔に。
北沢志保
少し熱っぽい私の顔も。
北沢志保
ほんの少しだけ綻んだ。
北沢志保
今日もあなたに私の珈琲。
北沢志保
お皿にひとつ、チョコレートを添えて。
北沢志保
私から少しの贈り物。
北沢志保
その意味は…。
北沢志保
…内緒です。
(台詞数: 50)