北沢志保
……うん、いい抱き心地。やっぱり可奈が一番ね。
北沢志保
そうそう、トイレに行きたくなったらいつでも言ってね。連れて行ってあげるから。
矢吹可奈
……志保ちゃん。そろそろこの縄ほどいて…?
北沢志保
嫌よ。さっきみたいに抵抗するでしょ。
矢吹可奈
ねえ、なんでこんなことするの…?私のこと、そんなに嫌いだったの?……ぐすっ。
北沢志保
泣かないで、可奈。あなたが泣いてると私も悲しくなるから。
矢吹可奈
じゃあ、なんでこんなことするの!?友達だと思ってたのに…。
北沢志保
………ペロッ。
矢吹可奈
ひうっ!?
北沢志保
…ん、やっぱりしょっぱいわね。でも可奈の涙だと思うと、なんだかクセになりそうかも…。
矢吹可奈
志保、ちゃん…。
北沢志保
安心して。あなたのことを嫌いになったりなんてしないから。むしろ好きすぎるくらいだもの。
矢吹可奈
ほんとうに…?なら、この縄ほどいてくれる?
北沢志保
それはダメ。あなたはちょっと魅力的過ぎるのよ。だからこうして縛っておかないと。
北沢志保
いつも私のそばに居て。そうじゃないと私、気が狂って変になりそうだから…。
矢吹可奈
志保ちゃん…?
北沢志保
いつも不安なの。あなたが他の誰かに取られて、そのまま戻ってこなくなるんじゃないかって。
北沢志保
そんなの、耐えられない…!誰かに取られるくらいなら、私があなたの全てを奪う。
矢吹可奈
だ、大丈夫だよ!私、どこにも行ったりしないから…!
北沢志保
…ありがとう。そう言ってくれる可奈の気持ちはすごく嬉しい。本当に。
北沢志保
それでも、不安なの。あなたがいつか、笑顔を私に向けてくれなくなるんじゃないかって…。
矢吹可奈
絶対ありえないよ!だから、この縄をほどいて…!
北沢志保
あなたは気づいていないのよ。自分がどれだけ可愛くて、素敵で、魅力的なのか。
北沢志保
私はいつもあなたを見ていた。あなたが私に話しかけて、微笑んでくれるだけで幸せだった。
北沢志保
でも、それだけじゃ我慢できなくなった。だってあなたはその素敵な笑顔を誰にでも向けるから…!
矢吹可奈
志保ちゃん、落ち着いて!私の話を聞いて…!
北沢志保
…ねえ可奈、このぬいぐるみ見たことある?ないわよね。あなたが来たときは隠してたもの。
北沢志保
この子、「カナ」って名前なの。そう、あなたと同じ。私はこの子をあなたの代わりにしてきた。
北沢志保
あなたと一緒に居られないときは、いつもこの子と一緒に居た。毎日この子を抱いて寝ていたわ。
矢吹可奈
(あのぬいぐるみ、ボロボロだ…。冗談で言ってるわけじゃないってことだよね…)
北沢志保
…でもね、もう限界なの。これはあくまでぬいぐるみ、本当の意味で可奈の代わりにはなれない。
北沢志保
だって……ほら、本当のあなたはこんなに暖かい…。
矢吹可奈
やっ…志保ちゃん、そこ触っちゃダメ…っ!
北沢志保
どうして?私はこんなにあなたのことが好きなのに、なんで嫌がるの?
矢吹可奈
そういう問題じゃ……んむっ!?…あむ…………ぷはっ!!
北沢志保
ふふ、キスは慣れてないのね。いいわ、これから私がいっぱい教えてあげるから…。
矢吹可奈
やだ、志保ちゃん怖いよ…!お願い、助けて…!!
北沢志保
私の全てを可奈にあげる。毎日世話してあげるし、お金も私が稼ぐ。何も心配しなくていいわ。
北沢志保
だから可奈、あなたの体も、心も、愛らしい顔も、ぷにっとしたほっぺも、綺麗な髪も……
北沢志保
くりくりした目も耳も鼻も唇も舌も歯も手も足もお尻も心臓も他の臓器もその体中の血も……
北沢志保
……それと
矢吹可奈
んやぁっ!耳なめちゃだめぇ…!
北沢志保
その、可愛い声も……全部全部、私にちょうだい?
矢吹可奈
や、やだ…!志保ちゃん、お願いだからやめて……!
北沢志保
好きよ、可奈。愛してる。あなたがいれば他には何も要らない。だから、可奈……
北沢志保
私の、ぬいぐるみになって?
矢吹可奈
いやああああああああああああああああああーーーーーっ!!
(台詞数: 47)