矢吹可奈
ハァ、ハァッ…くっ、ハァッ…ハァッ…!
北沢志保
随分と息が上がっているな。そろそろ限界か?
矢吹可奈
冗談…!まだまだ、これから……だよ…っ!
北沢志保
…フン、そう来なくてはな。行くぞッ!!
矢吹可奈
ハァッ……ハッ、ーー来いッ!!
北沢志保
ハアアアァァァッッ!!!
矢吹可奈
やあああぁぁぁッッ!!!ーーあっ!?
北沢志保
ーー何ッ!?剣が、砕けた…!?
矢吹可奈
(うっ、ぐうっ……二度目の、暴発…!ダメだ、完全に壊れちゃってる。それに手も動かない…)
北沢志保
(チッ…やはり量産品では限界があったか。こんなことならメインの装備を持ってくるんだったな)
矢吹可奈
ハァッ、ハァッ…(他に武器は持ってない。このままだとやられる…どうすれば)
北沢志保
…………仕切り直しだ。
矢吹可奈
ハァッ、……えっ?
北沢志保
勘違いするな。このまま素手でお前を殺すことなど造作もない。だが…それでは面白くないからな。
北沢志保
私は一度退く。装備を整え、傷を癒し、もう一度私の元まで来るがいい。
北沢志保
その時に全力で相手をしてやる。貴様の技を破り、心を折り、完膚なきまでに屈服させ……殺す。
矢吹可奈
見逃してくれる…ってこと?
北沢志保
勘違いするなと言ったはずだ。私が全力の貴様を叩き潰すために、少しの猶予を与えるだけだ。
北沢志保
貴様は私の獲物だ、そう決めた。貴様を殺すのは私だけだ…他の誰にも渡すものか。
矢吹可奈
……いいよ、わかった。殺されてなんてあげないけど、あなたと戦うまでは私も死なない。
北沢志保
…フン。以前貴様らが侵入した大型艦、私はそこで待つ。場所は貴様自身で見つけろ。
矢吹可奈
…大型艦?でもあれって隊長が爆弾を仕掛けて落としたんじゃ…。
北沢志保
機能は停止したが、爆散して塵になったわけではない。貴様の上司はとんだ無駄死にだったわけだ。
矢吹可奈
そんなことないよ。だって、隊長が生かしてくれた私がまだ生きてるもん。
北沢志保
…まあいい。とにかく、私はそこで待つ。来たくなければ好きにすればいいが…。
北沢志保
…そうだな。仮に貴様が私に勝った場合、我々が撤退するよう上と交渉してやる。
矢吹可奈
本気で言ってるの…?あなただって自分の種族のために戦ってるんじゃ…。
北沢志保
そんなものに興味はない。私の目的はただ戦うこと、それだけだ。他のものはどうでもいい。
北沢志保
だが、条件は守ろう。もっとも上が応じるかはわからないし、貴様が勝つこと自体ありえんがな。
矢吹可奈
…わかった。その約束、ちゃんと覚えておいてよ?
北沢志保
…宇宙を平和にするのではなかったのか?言っておくが、軍は私の行動とは関係なく戦争を続けるぞ
矢吹可奈
だから来ない方がいいって?来てほしいのか来てほしくないのか、よくわからないけど…。
矢吹可奈
私もあなたと決着をつけたい。あなたに勝って、戦争も止める。…だから、必ず行くよ。
北沢志保
……せいぜい私の元にたどり着く前に撃墜されてくれるなよ?貴様を殺すのは私なのだからな。
矢吹可奈
ーー行った、みたいだね。なんとか命拾いしたけど…。
矢吹可奈
変なエイリアンだったな。強くて冷酷で残忍だけど、でもそれだけじゃないような気もする…。
矢吹可奈
いたた…もう体中ボロボロだ。でも、まだ生きてる。生きてさえいれば、何度だって戦えるんだ…!
矢吹可奈
ーーッ!?大丈夫ですか、ナナオ大尉!?ひどい怪我…早く医務室に運ばないと!!
(台詞数: 38)