矢吹可奈
いやはや「九死に一生」とはまさにこの事、助かったよ!
北沢志保
まだ休んでいたい所申し訳ないのだけど、あなたの所属と階級を教えて?
矢吹可奈
私は第1艦隊所属強襲揚陸艦『ブラリオン』のユキカゼ型戦闘機パイロット、ヤブキ准尉。
横山奈緒
(それって確か、ディアリースター戦争で仲間の船を救う為に囮になって撃沈した船だ!)
北沢志保
・・・そう。
北沢志保
カウンセラー・タカネから聞いたと思うけど、ここはあなたの居た時代じゃない。
矢吹可奈
ええ、まさか数年後の未来に来ちゃうとはなぁ・・・
横山奈緒
アンナの推測だと、戦闘中に起こった何らかの大爆発で空間が不安定になって
横山奈緒
どうやら局所的にワームホールが発生したらしいな。
北沢志保
時空を飛び越えられる程の規模のね。
矢吹可奈
教えて、ブラリオンはどうなったの?
横山奈緒
えーっと、それは・・・
北沢志保
隠しても何処かでバレるでしょうから、今教えるわ。
北沢志保
あなたの乗っていた艦は、仲間の船を守る為に自ら囮となって撃沈したの。
矢吹可奈
・・・そんな。
北沢志保
アンナの話だと、ワームホールが消えてしまう前に来た道を戻れば・・・
北沢志保
元の時代に帰れるわ、あの戦闘宙域にね。
横山奈緒
待ってよ、それじゃ戻った途端に彼女まで死んじゃうかも知れないじゃないか!
北沢志保
例えそうだとしても、彼女がこの時代に来てしまった事で・・・
北沢志保
私たちが本来歩めるはずの未来まで変わってしまうのよ?
横山奈緒
そうは言うけどさ、「正しい未来」なんて誰にも分からないじゃない!
北沢志保
あなただって、艦隊規約の『時間保護条項』くらい理解しているでしょう?
横山奈緒
だからって、せっかく助かった目の前の人間に「歴史を守る為に死にに行け」なんて言うつもり!?
北沢志保
酷な事だとは思うけど、致し方ないわ。
横山奈緒
アンタがそこまで冷酷なヤツだなんて思わなかったよ!
北沢志保
・・・。
矢吹可奈
2人ともやめてよ、私なら大丈夫だからさ。
横山奈緒
大丈夫って・・・
矢吹可奈
どうせいつかは尽きる命だもの、私は私に出来る事をやりたい!
矢吹可奈
・・・無駄死にするつもりなんてないわよ!
横山奈緒
・・・。
矢吹可奈
そんな顔しないで、私が元の時代に戻れば全て丸く収まるんだし。
北沢志保
歴史が修正されれば、この出会いも無かった事になる。
北沢志保
ワームホールが出来る前の私たちに戻るの。
横山奈緒
せっかく会えたのに、何の助けにもなってあげられなくてゴメン・・・
矢吹可奈
僅かな間だったけど、無二の親友が持てた気分だったわ。
北沢志保
あなたの戦闘機も修理が完了したそうだから、準備してね。
矢吹可奈
ありがとう、じゃあ、行ってきます!
北沢志保
ちょっと待って、耳を貸して?
矢吹可奈
なに?
北沢志保
あなた達の敵の中に、透明偽装シールドを持つ戦艦がいるわ。
矢吹可奈
・・・!?
北沢志保
艦隊の後方から奇襲をかけてくるから、警戒を厳重にね。
矢吹可奈
それじゃ『艦隊規約』まるっきり無視じゃない!?
北沢志保
あれはあくまで「建前」よ。
矢吹可奈
ありがとう、ナオ少尉と仲良くね!
北沢志保
武運を祈っているわ。
矢吹可奈
それじゃ、さようなら!
北沢志保
生き延びる事が出来たら、また会いましょう!
矢吹可奈
もちろん!
(台詞数: 50)