アンダースローで紅茶を投げる馬場このみ
BGM
ドリームトラベラー
脚本家
赤津紀一
投稿日時
2016-03-17 00:17:30

脚本家コメント
タイトル通りの熱いスポーツドラマを……
スポーツ……あれっ……スポーツって、
何だっけ……?
※追記:自己マイリスト記録更新!
3年目にして……!(;ω;)ブワッ
こんな遅筆の自分の作品を
観てくれる皆さま、いつもいつも
本当にありがとうございます。

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馬場このみ
亜利沙「さあ9回裏、4対1、2アウト一二塁、最後の局面を迎えました!」
馬場このみ
亜利沙「あっと!ここまで好投の志保投手。またも連続のフォアカップを出してしまいました~!
馬場このみ
ランナーで塁が埋まりこれで満塁。セクシーメイドーズ。ここはピッチャーを変えるようです」
舞浜歩
昴「あのごしゅP投法は体力を使いますからねぇ……先発の北沢ティー手、
舞浜歩
今日の小学生っぷりはキレッキレでしたが、128杯、ここまでよく粘りの奉仕を尽くしましたね」
馬場このみ
亜利沙「さぁここで抑えの名ティー手・給仕界のレジェンド、馬場このみにマウンドを託します!」
舞浜歩
昴「ここで高級シベリアを投入……ハルカ監督がブルペンでお湯を沸かせてたんですね。流石です」
馬場このみ
亜利沙「対するわさびエスパルスも代打の切り札を出してきました。ここ一番に強い舞浜歩です!」
舞浜歩
昴「まぁそうでしょう。今日も私、試合前に舞浜選手のティーバッティングを見てきたんですが、
舞浜歩
ダージリンの香りがする、いいスイングしてました。かなり調子良さそうでしたよ」
馬場このみ
亜利沙「バッターズサークルで入念に右足の素振りをして……気合十分。試合再開です!」
舞浜歩
昴「馬場投手の下から伸びるアダルティなストレートと、キレ味鋭い変化杯をどう打ち崩すのか…」
馬場このみ
亜利沙「馬場、セットポジンションから優雅に振りかぶって――第一杯! 投げた!」
馬場このみ
亜利沙「外角低め、カーップ! 138km、シンカーは外れました。ここは慎重に攻めてきます」
舞浜歩
昴「んん~ちょうどカップ一個分下に外れてますね~。実に良いコントロールです」
馬場このみ
亜利沙「永吉さん、観てください。リプレイを見ても、キャッチャーミットに吸い込まれるまで、
馬場このみ
中身がこぼれていません。素晴らしい横の回転。おかげでミットはべちゃべちゃです!」
舞浜歩
昴「この局面ではフォアカップは出せませんから。初ティーは振ってくると考えた配杯でしょうね」
馬場このみ
亜利沙「注目の第二杯。馬場、ランナーを警戒せず、華麗にカップを頭上へ振りあげ……投げた!」
馬場このみ
亜利沙「151km、ストライーーク!! 内角高めにズバッと決まりました!」
舞浜歩
昴「これですね~~この浮き上がるようなライズカップというか……2シームジャイロというか」
舞浜歩
昴「茶器がねぇ、皿から浮いて見えるんです。アンダースローならではの。これが足では打ち辛い」
馬場このみ
亜利沙「一本足打法の歩選手に対し、早くも第三杯、投げた!」
馬場このみ
亜利沙「甘い香りを漂わせながら内に切れ込むカーブ! 打った! あっと、これはファール」
舞浜歩
昴「馬場選手の得意カップですね。フワッと鼻を抜けるような上品な曲がり方をするんですが、
舞浜歩
少し高めに入ったために、味が渋くなってしまったようですねぇ」
馬場このみ
亜利沙「2ストライク、1カップ。追い込まれました。続いて第四杯、振りかぶって~~投げた!」
馬場このみ
亜利沙「外角低め直杯!うーん、これは惜しくも外れましたが…なんと本日、最速の156km!」
舞浜歩
昴「厳しい所を突いたんですけどねー。ここはご主人様のストライクゾーンに入らなかったか~」
馬場このみ
亜利沙「おっとここはキャッチャーの雪歩がマウンドに駆け寄り、ポットへ湯を注ぎに行きます!」
舞浜歩
昴「大事な場面ですからね。ティー手のプレッシャーと茶葉をほぐしてあげるのが大切なんですよ」
馬場このみ
亜利沙「2アウト満塁、2ストライク、2カップ。勝負の一杯です……第五杯、投げたーっ!」
馬場このみ
亜利沙「内角! シンカー! 膝元バシッと入ったがーっ……ここはカップ。ここはカップです!」
舞浜歩
昴「いやぁ~今のはよく見た!あそこはカットしにいってもおかしくない所をグッと堪えました!」
馬場このみ
亜利沙「非常に紅茶自体のキレはあるように見えますが、ここは一転、フルカウントになりました」
馬場このみ
亜利沙「もう外し杯は許されない状況! 激しい重圧の中…馬場選手、最後の一杯を――投げた!」
馬場このみ
亜利沙「ストレート! あっと! 舞浜! いつもと逆の左足を上げた!? あぁーーっと!
馬場このみ
まさかのオーバーヘッドキックーー! 頭上へ浮き上がるティーカップをつま先で捉えたーっ!!」
馬場このみ
亜利沙「打った打った当たった飛んだ! 大きい! 入るか、入るか、レフト見上げたーーっ……!
馬場このみ
ホーームラァアアァアアンン!! 高級茶器が見事に砕け散りました~~ッッ!」
舞浜歩
昴「そんな……マイガーッ……あそこで……オーバーヘッドなんて……!」
馬場このみ
亜利沙「代打・逆転・満塁・サヨナラホームラァァァアアン! なんと劇的な結末ーーッッ!!」
馬場このみ
亜利沙「リプレイをご覧ください。メイドーズの看板直撃! 内へ食い込んできた難しいカップを、
馬場このみ
完全に、完璧に右足の芯で見事、打ち返しましたーーー!!」
舞浜歩
昴「紅茶花伝の絵が粉々に……歩選手のスポンサーはKIR○Nですよね? 狙ってたのかなぁ」
馬場このみ
亜利沙「まさに午後の紅茶、ここにあり! という意思表示! 浜のアイドル、舞浜歩!
馬場このみ
ゆっくりとダイヤモンドを回り、いまホームイン!メイドーズの勝利をひっくり返しましたー!!」
舞浜歩
昴「歩選手、実に素晴らしいバッティングでした。これだから野ティーはやめられませんね……!」
馬場このみ
亜利沙「がっくりとポットを落とし、うなだれる馬場ティー手! マウンドが涙とアッサムティーで
馬場このみ
紅く美しく染まっております。ですが本日は最高の対決、素晴らしいお茶会を見せて頂きました!」

(台詞数: 50)