木下ひなた
撮られている
木下ひなた
シャッターを押す音だけが響く
木下ひなた
恥ずかしい
木下ひなた
とにかく身体が熱い、湯気がでそうなくらい
木下ひなた
ちらりと、そらさんの方を向く
木下ひなた
黙ってこちらを見ている
木下ひなた
・・・続けるのか、ここで止めるのか
木下ひなた
・・・あたしが決めろってことだ
木下ひなた
そうだ・・・自分でそらさんに相談したんだ
木下ひなた
こんなあたしでも、アイドル続けてていいんかって
木下ひなた
こんなちんちくりんを、応援してくれる人なんているのかって
木下ひなた
・・・・・・うん
木下ひなた
あたしは
木下ひなた
自分の身をまとっていた、最後の一枚を・・・えいと投げ捨てた
木下ひなた
熱い
木下ひなた
そのまま倒れてしまいそうな
木下ひなた
クラクラする
木下ひなた
息が・・・苦しい・・・
木下ひなた
し、深呼吸?・・・すぅ
木下ひなた
はぁーーーー
木下ひなた
・・・・・・そらさんが、こちらを見ている
木下ひなた
・・・仕事に真剣な時の目
木下ひなた
あたしは、コクりと頷いて
木下ひなた
ゆっくりと、手をどけた
木下ひなた
熱い
木下ひなた
胸んとこ、ぎゅーとなる
木下ひなた
ピンと張るのを感じる
木下ひなた
自分の身体なのに、自分のものじゃないような
木下ひなた
ああ、撮られている・・・
木下ひなた
あたしのぜーんぶを・・・見られている
木下ひなた
不思議な気持ちだ
木下ひなた
そうだ
木下ひなた
笑おう
木下ひなた
・・・
木下ひなた
撮影が終わる。
木下ひなた
そらさんに声をかけられ、ふと我に返り、急いで服を着る
木下ひなた
「お疲れ様」・・・そう言ってカメラを渡してくた
木下ひなた
今日撮影した写真・・・
木下ひなた
始めは、いつものあたしだ。
木下ひなた
次のデータ進むにつれてだんだん、だんだん薄着になり
木下ひなた
自分の顔が、腕が、足が・・・紅くなっていくのが分かる
木下ひなた
こんなにも
木下ひなた
こんなところまで
木下ひなた
そして、最後の写真・・・
木下ひなた
「綺麗でしょ?」
木下ひなた
・・・あたしは、ゆっくりと首を縦に降った
木下ひなた
そのあとそらさんは、目の前でデータをすべて消して、そのカメラあたしにくれた
木下ひなた
「ちょっと強引な方法だったかな・・・?」
木下ひなた
今度は首を横に振る。自分で、自分にこんなにもドキドキするなんて・・・
木下ひなた
身体が・・・まだ熱い
(台詞数: 50)