木下ひなた
はぁ……
横山奈緒
おはようございまーす!って、どうしたん、ひなた?
木下ひなた
あ、奈緒さん。おはよう。
横山奈緒
なんや、これが原因か?なになに、"同窓会のお誘い"
木下ひなた
んだべさ。お正月に小学校の同窓会をやるらしいんだけども。
横山奈緒
なんや、ええことやん。久しぶりに友達に会えるんやろ!
木下ひなた
……昨日なぁ、友達と電話したんだぁ。したっけ、「ひなっぺ、すっかり東京の言葉だなぁ」って。
横山奈緒
……せやろか?
木下ひなた
あたしもそう思うんだわぁ。今でも訛りがちっともとれねぇまんまだもの。
木下ひなた
でも、東京の言葉になったって言われっと……あたし、参加しても大丈夫なんだろかって。
横山奈緒
帰ってええに決まっとるやろ。言葉が変わったら、帰ったらアカンなんていう法律はあらへん。
木下ひなた
それはわかってるんだども……
横山奈緒
……ひなたは同窓会に行きとうないんか?
木下ひなた
んだらこと!みんなに会いたいべさ!
横山奈緒
せやったら、行ったらええやん!
木下ひなた
でも、がっかりさせるんじゃなかろうかて……
横山奈緒
……
横山奈緒
……なんや、私も帰れる自信のうなってきた。実はな、私も兄貴から東京弁やって言われたんや。
木下ひなた
えええっ!奈緒さんがかい!?
横山奈緒
せやで。私は変わったつもりはないんやけど、ずっと地元におる人間からすれば違うんやろうな。
横山奈緒
もしかしたら、私も大阪の人間やなくなってんのかもしれんな……
木下ひなた
そんなことない!だって、奈緒さんはたこ焼きが好きで、お好み焼きが好きで……
木下ひなた
なにより大阪が大好きだべさ!そんな人が関西の人でないわけないべさ!
横山奈緒
うん、私もそう思う。
木下ひなた
そったらごと……え?
横山奈緒
私も私は間違いなく大阪の人間やと思うとる。大阪のこと大好きやねん。
横山奈緒
ひなたも地元のこと、大好きと違うんか?地元のりんご大好きと違うんか。
木下ひなた
あっ……
横山奈緒
ひなたはほんまに素直や。しかも、優しい。
横山奈緒
せやから、みんなをがっかりさせてまうんやないかと考えてまうんと思う。
横山奈緒
でもな、ひなたのそういうところ、きっとひなたの地元が作ってくれたんやと思うで
木下ひなた
アタシの、地元が、かい。
横山奈緒
そうや。言葉は変わってしもうても、地元が作ってくれたココはいくつになっても変わらんもんや。
横山奈緒
せやから、自信持ってええ!素直で優しいひなたは間違いなく北国生まれ北国育ちの木下ひなたや!
木下ひなた
奈緒さん……
横山奈緒
あと……ていっ!
木下ひなた
……んむっ!?ひゃ、ひゃこやひ!?
横山奈緒
お腹が空いてるときは悩まんほうがええで。さっきお腹鳴っとったやろ
木下ひなた
うう、聞いてたのかい。なまら恥ずかしいべさ。
横山奈緒
っしゃ、ほなランチでも食べに行こ!美味しいお好み屋さんがあんねん!
木下ひなた
うん!
木下ひなた
あっ!でもちょっと待ってもらっていいかい?友達からメッセージDVDももらっているんだぁ。
横山奈緒
ええで。せっかくやし、私も見てええ?
木下ひなた
もちろんだよぉ!
横山奈緒
よっしゃ、ほなら再生するで。ぽちっとな
木下ひなた
うわぁ、懐かしいべさ～。みんな元気そうだわぁ。
横山奈緒
……なぁ、ひなた。私一つ謝らなあかん。
木下ひなた
どうしたんだい?
横山奈緒
……ひなたの言葉、めっさ東京弁やわ。
木下ひなた
えええっ!
(台詞数: 50)